日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート

人も自然も、日を浴びて輝く季節「小満」の5月25日、本の学校に白井明大先生をお招きして「日本の七十二候を楽しむ」おはなし会とサイン会を行いました。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 2

特別ゲストとして、白井先生のご著書『日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~』(東邦出版)でイラストをご担当された有賀一広先生にもご同席いただき、この本の制作に纏わるお話を語っていただきました。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 3

まずは、「七十二候」の説明から。
6世紀頃中国から渡ってきた旧暦(太陽太陰暦)を、四等分(四季)にし、それを二十四等分(二十四節気)にし、さらにそれを七十二等分(七十二候)したもので、これには日の長短のリズムや、細やかな季節の移ろいが取り入れられているのだそうです。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 4

「桃始めて笑う」という言葉に出会ったことが、白井先生が七十二候を知るきっかけだったそうです。
花が咲くことを、昔は「笑う」と言っていたことを知り、それがとてもおもしろく、そこから七十二候に興味を持たれたのだとか。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 5

イラストの有賀先生、今回は絵の点数が200~300点くらいあり大変だったそうです。
ご自身は田舎育ちではあるけれど、この本に出てくる草花・虫・鳥など、やっぱり全部を知っている訳ではないので、ひとつずつ丁寧にお調べになって描かれたそうです。
ただ、調べていると「あ!そうなんだ!」と楽しくなってしまって、作業そっちのけで没頭してしまったりしたんだとか。
「新人の小学校の先生より詳しいかもしれませんよ!」なんて冗談もおっしゃってました。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 6

会場のお客様からも、質問や本の感想などもたくさん飛び交い、とってもアットホームで和やかな空気に。
この本を参考に、旬を意識したお料理を改めて見つめなおされた方もいらっしゃいました。
また、ある方からは、今日のこの会場は若いお二人の親世代ばかりが集まったけれど、こういう日本の魅力がふんだんにつまったお話は、ぜひ感受性豊かな中学生くらいの子どもたちにも聞かせたい。次の世代に繋げていって欲しい、もったいないお話だった。という感想をいただきました。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 7

最後に、旧暦のある暮らしの魅力とは?という質問に、白井先生はこうお答えくださいました。

旧暦=太陽と月のリズムは自然なものであり、人間の体も自然物だから、巡る季節の中で暮らしていくのはしっくり来るものであったでしょう。
本来は、目の前にある季節が本当の季節――。
桜がほころび始めれば「さくらの季節だなぁ」、ツバメを初めてみれば「あぁ、ツバメがやってくる季節になったんだなぁ。」というのが本来の季節だけれども、忙しい毎日の中でついつい人間はそういうことを忘れがちになってしまう。
七十二候は、それを思い出すきっかけであり、なんとなく七十二候を意識していると季節の移ろいを覚えていられる。
目の前にある季節の「兆し」を感じるきっかけとなるものではないでしょか。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 8

サイン会もおふたり揃って。
実はおふたりが一緒にサインをなさるのは、とっても珍しいんだとか。
貴重なサインです!

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 9

お客様のお名前とともに、当日の季節「蚕起きて桑を食う」という言葉も入れてくださいました。
この時だけの、素敵なサインですよね。

日本の七十二候を楽しむ おはなし会&サイン会 レポート 10

最後におふたりのお写真を売場で。

白井先生、有賀先生、
今回は、本当に心豊かになる貴重なお話をありがとうございました!

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