第40回内田樹読書会レポート

8月25日(木)に第40回内田樹読書会を行いました。
課題図書は「内田樹の生存戦略 悩める人いらっしゃい」。
今回は男性2人、女性4人、合計6人で語り合いました。
男性向け雑誌「GQ」に連載されています、「悩み相談」をまとめた本です。
様々な相談を内田流でバッサリ斬り込んでいます。

それではトピックス!
【全体的な感想】
・バッサリ斬られている?ちょっと冷たい感じだったけど、非常に面白かった。
・村上春樹さんっぽい。
・村上春樹が好きだと内田さんも好きになる?
・『結婚』については、生きるため、セイフティネットのためにするもの(「困難な結婚」にも書いている)
・タイトル「悩める人いらっしゃい」で、人生相談か、つまらないなと思ったが読んでみて面白かった。

【項目について】
●これから就職する人におススメの本は?との問いに、答えが村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」
・再読したら、なるほどと思った。
・村上さんの4部作の最終章で、主人公のライターが年を重ね、落ち着いてきた。
・「文化的雪かき」→誰も褒めないけど、誰かがしないと成り立たない仕事。
・若い時、現実から乖離した世界にいて、現実社会との折り合いの付けようともがく。
・現実社会で決められたステップを踏む。それが「ダンス・ダンス・ダンス」に現れている。

●超能力はあると思いますか?の問いに「あります」との答え。
・合気道の多田先生は「空中浮遊」について、出来ると言っているから出来るんでしょう。と言っている。そういう能力のある人はいると思う。
・私は本を売るために「売れてね~」と念を送ります。そうしたら本当に売れるんですよ。これって超能力ですよね・・・?
・POPの効果なんじゃないですか?
・本に対する強い思いが伝わるのかな?フォースの力か?
・超能力は、「人を絶句させる」「人の動きを止める」「人をイライラさせる」っていうのも入る?

●UFOがいると思いますか?に対する先生の答えは「自分もUFOを見た」!?
・UFO?異次元空間(未来人?)の人じゃないかな?(今多次元のことも研究されている)
・パラレルワールドがあるかも知れないと・・・!
・宇宙には生命体がいるかもしれないけど、わざわざ地球にやってくる意味がわからない。
・宇宙人が地球人と同じものの考え方(例えば征服するとか)をするとは限らないでしょう?
・太陽はあと50億年後には爆発するらしい。その周りの惑星はなくなるから地球人は宇宙をさまようことになるかな?そうしたら他の星の生命体にとっては地球人がUFOってことになりまね?

●祈りは本当に解決になるのでしょうかとの問いに、内田先生はバッサリ!
・この問いに内田先生がめちゃめちゃ怒っている!
・問と答えがかみ合っていない!答える必要ありません。みたいな感じ。
・「呪いの時代」読んだのに何でそんな質問するんだって言っているのかな?

●世の中に自分の考えをつたえるにはどうしたら良いか?これに対する先生の答えはどうか?
・世の中の設定が広すぎるっていう先生の答えには納得。
・自分で何とかなる範囲に伝えれば良いってことだよね?
・世の中が広いから、そこを悩んでも仕方がないってだと思います。

●どんな悪女でも性善説で考えてみるべき?「尼崎鬼女」みたいな人に出会ったらどうしたら良い?
・内田先生曰く、開放的でパブリックな人に「邪悪な人」は寄ってこないと言っている。
・多くのネットワークに参加し、たくさん友達作ればいいってことですね。

●貸したお金が返ってきませんどうしたら良い?との問いに内田先生は「そろそろ社会を学んでください」との答え。
・こういう人は「優しさ教」の被害者だと思う。
・小学校時代に刷り込まれる・・・。「心のノート」っていう本で優しさが学べる教材。
・これは自己肯定感の養う教材だと思います。
・自己肯定感!?

●就職活動中、何をやっておけばいいんですか?&ブラック企業の見分け方教えてください。
・最近の若い人はミニマム、最低ラインを求め過ぎているとの内田先生の答えに納得。
・教育や就活などミニマムではかれるものじゃない。
・今の世の中、すべて費用対効果ではかっている。それでいいのかって思う。
・ブラック企業は皮膚感覚でわかる。と内田先生は言っている。

様々な相談を読んでいて、今の日本の社会がどうなのか?すごく良くわかりました。
それに対する内田先生の答えがとてもわかりやすくて、そして面白かった!
次回の課題図書は「ミライの授業」。瀧本哲史さんの本です。内田先生はお休みします。

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