第41回内田樹読書会レポート

10月26日(水)に第42回内田樹読書会を行いました。
課題図書は橘玲さんの「言ってはいけない」。今回は男性4人、女性3人、合計7人で語り合いました。
橘玲さんは、経済関連のノンフィクション、また経済小説作品が多いですが、「言ってはいけない」はちょっと異色。いったいどんなことが書いているのか?何を言ってはいけないのか?本書を読まれたみなさんはいったいどんな感想を持たれたのか?どんな意見が飛び交うのか・・・?ドキドキの期待感と不安感・・・。

それではトピックス!

【全体的な感想】
・課題図書、かなり攻めましたね・・・!(うわ~!やはり選書を間違えたか???)
・これはギャグか!?と思わせる箇所もあった。
・何を言ってはいけないのか?結局わからなかった。
・これを読んで誰が得をするのか?誰も得をしない?
・そういうこと、それでどうしたのって感じがしました。

★不安的中!以上のような感想で今日の会は続くのか・・・・?と思ったが・・・!
【章についての感想・意見】
・これを読んで私たちはどうすべきか考えなくちゃ!
・ダーウインの進化論がすべてじゃない。ラマルクの進化論の考え方が面白い。キリンの首が長いのは、高いところにあるものを食べたかったからとか、若い女の子の足が長いのは母親がそうなって欲しいと望んだから、らしいです。(え~ッ!爆笑!)
さらに動物は住みやすい場所に住み分ける。
・第3章は教育について書かれていますが、この章を読んで少し気が楽になりました。
・子供は勝手に育つ!友達との関係性の中で成長してゆくとありましたから、母親のせいじゃないか・・・と。このあたりを読んで。
・しかし、そうなるまえに無意識に母親は友達を選んでいると思いますよ。子どもたちの様々な場面で親は関与している…と思います。
・疑問点・・・・。この本にある研究や研究結果、検証結果など、すべてアメリカを含む外国のデータですが、日本ではこういうことを研究しないのでしょうか?
・犯罪者の分析や、サイコパスなどアメリカでは自由に研究できるが、日本ではできない。タブーとされている。
・犯罪者のプロファイリングは英米の犯罪学の研究結果に基づいています。
・それでいいのかという疑問は残る・・・。
・遺伝と努力に相関性はあるのか?
・遺伝からリスクを回避できるのか?(犯罪者になる可能性、精神的疾患になる可能性・・など)
・特性や病原は遺伝すると思います。音楽家の子どもは音楽に目覚める。頭が図抜けて良い人の子どもは努力しなくても成績が良いというケースもある。
・進化論に戻りますが、7万年前に人類はいったん数千人まで減った。母体が小さくなることで分化しやすくなり、その差が固定されやすくなるということで、皆一緒なんだと感じた。
・狼と犬の例を挙げると数えきれない犬種になる。人工的に手を加えれば、優秀なものも生まれている。
・これは本当かどうかわからないけど、和牛の大本は島根和牛だという説があります。

★では、一番興味を持たれた「あまりに残酷な美貌格差」について
・女性よりも男性が損をするという結果に驚いた!
・誰でも、無意識に美男美女を選ぶ傾向にある。それはどうしてもそっちに目がいくから。
・近寄りがたい人は、綺麗でも危険な人?
・筋力は身長に比例する。(プロ野球選手は身体が大きい人がほとんど。)これは男性が顕著。
・PISA IQだけで測る知能指数ではなく、読解力、数学知識、科学知識、問題解決を調査するもの。これを見ると日本は数学的リテラシーが低い。
・日本は理系と文系と分けて考えるからそうなる傾向にあると思う。
・海外の大学には「学部」という認識がない。M工科大学のように専門大学になる。
・アメリカの「超」お金持ちの人たちの頭脳は、普通の人とは全く違うということがわかった。
・欧米では、美貌格差が障がい者差別になることも!?
・例えば、肥満男性がそれを理由に左遷されたりすると、企業が罰せられることもある。
・欧米では、客室乗務員は個人の能力ではなく、顔で選ぶという事が普通。美貌が保てなくなって、解雇されても文句は言えないらしい・・・・。(女子、うわ~アメリカはシビアだね~。)
・社会的にも見た目は非常に重要だと思われる。
・女性は綺麗な方が得か~。
・でも美人だと仕事が3倍の増える場合もある・・・・。(例えば、レジ係とか・・??)
・人間の行動は、ホルモンが支配している?
・ストーカーってなくならない?
・誰でもストーカーになる要素を持っている。執着し過ぎるという心の病気だと思う。
・でも日本では心の病気に当てはめていない。心の病気にしてしまうと、事件が起こった時、罪に問えない可能性が出てくるから。
・日本のストーカー行為の定義って、あいまいな箇所が多いから、しつこくて困るクレーマーにもストーカー規制法は適用できると思いますよ。(え~ッ?皆驚愕!)
・P247にそこそこ暮らしやすい世の中なら期待できるんじゃないかと書いてあります。
・遺伝 相関関係があるからといって、因果関係があるとは限らない。
・病理遺伝はリスクを絞っても逃げられない。
・今は遺伝カウンセラーがいて相談できる。(高齢出産の場合、出生前診断カウンセリングを受けた方が良いと思う。)
・科学が進めばもっとわかってくる。リスクとして根底にあることを知っておくと良いと思う。
・予期せぬ事実が受け入れられない男性も多い。

★おまけ
・心拍数について、心拍数の少ない人って犯罪者に多いということですが・・・・。
・スポーツ選手・・・?
・そういえば、野球選手はわりと社会をざわざわと賑わせますが、サッカーはないよね?
・それは、「なんじゃそりゃ!?」っていう説でしょう?
・はい!こういう説もあるよってことで終わります!!

たまにこのような刺激的な本を読むと新たな発見があります。
しかし、あくまでもこういう説もあるよということで・・・。
では次回の課題図書は、「学力の経済学」です。

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