第47回内田樹読書会レポート

3月23日(木)に第47回内田樹読書会を行いました。
課題図書は、釈徹宗先生/内田樹先生/名越康文先生「現代人の祈り呪いと祝い」(サンガ新書)です。
「現代人の呪い」をどう解除するのか?男性5人、女性5人、合計10人で話しました。

★課題図書「現代人の祈り 呪いと祝い」釈徹宗/内田樹/名越康文 サンガ新書 ¥850(税別)
それではトピックです!!

●「呪い」について
・ある政治家は自分自身の主張をしない。世の中の意見を聞いてから動こうとしているように見える。歴史のなかでは常にこういうパターン。
・〇チャンネルのサイトは呪いの言葉にあふれているけれど、好き?きらい?見る?見ない?
・〇チャンネルは見たことがない人が見ると驚く!禍々しい色合いのサイト。
・最近は、ツイッターで炎上しちゃうことが多い。有名人の炎上はすぐYAHOOのトピックスにあがる。
・最近の〇チャンネルは様式美があるし、定型文もある。つまらないスレッドの書き込みは3行くらいで終わる。今はライトになっている。
・書き込む勇気がないです・・・・。
・名前は「呪」である。「陰陽師」・「ゲド戦記」・「千と千尋の神隠し」などもそのテーマでは?童話にもある。世界各地にある。
・昔の人は幼名があって一生に何度か名前を変えていた。
・下手に名前を言ってはいけない。パスワードやメルマガも頻繁に変えた方が良い?
・ツイッターで炎上することってやはり呪いだと思う。それを煽っている人も多分同じだと思う。マイナス、好感度良くないし不毛だと思う。自虐的なことをぶつけたくなるツイッター。それは自分で自分に呪いをかけていることのように思った。
・自虐的なことはノートに書いて破って捨てるのが一番だと思う。(それをやっていた人がいた。)
・炎上ってお互いの言い分がかみ合っていない。自分は正しい!ただ正しい!そう言っているだけのような気がする。
・なぜ正義を振りかざすのか?行き過ぎた正義の暴力だと思う。
・ドラマ「逃げ恥」でも呪いという言葉が出てくる。「自分に呪いをかけないで」っていうやつ。あのセリフ話題になった。
・理想の自分が高過ぎてそのギャップに落ち込む。まだまだ自分は出来るはずと思う、でも出来ていないじゃん!と思い込んで落ち込んでしまう。
・内田樹先生曰く、向上心は人を幸福にしないそうです。ずっと上を視て生きる人生ってしんどいと思います。

●予祝の概念/国褒めについて面白いことが書いてある。
・歌詞とかに地名が入っていると、祝っていると感じる(その歌そのものを)特に知っている場所だと親しみを感じる(松任谷由美「中央フリーウエイ」、サザンの「勝手にシンドバッド」など・・)
・日本には予祝の祭りで「奇祭」と呼ばれるものがあり、特に子宝に恵まれることを祈り、子づくりの様子を真似て踊る祭りは日本三大奇祭のひとつで、外国人に人気。三浦しをんの小説「神去なあなあ日常」に出てくる祭りも奇祭として有名。
・予祝とは何も起こらないことが素晴らしいこと。パワーの源になっているというのが面白い。

●第3章 顔と人格 道元・親鸞・日蓮の肖像画から
・親鸞の肖像画をみるとエネルギーに満ち溢れ大変な事を呼び寄せそうな感じ。
・あまりにも大きなストレスを感じると、前の問題がスルーされ麻痺してしまう。(仕事とか)
・国語の教科書に掲載されていた「三年峠」。転んだら3年しか寿命が無い。じゃあいっぱい転んだら何年も生きられる・・・?これは呪いとその呪いを解く話・・・長生きできたのは転んだことと関係ない。
・暗示は怖い。小さなころの記憶で自分に暗示をかけていたことがある。
・不細工な顔だと結婚できないって、小さいころに誰かに言われずっとそうだと思って生きてきた。
・記憶のズレが生じている。過去で時間が止まっている。フリーズされている。本当にそんなことがあったのか?たくさんの記憶の中で何故かその記憶を選んでしまったのだと思う。
・自分で呪いをかけてしまっている人は、他人がどんなことを言ってもなかなかその呪縛から逃れられないと思います。
・顔も少しズレがあった方が、愛嬌のある表情になると聞いた。整い過ぎた顔はメイクでわざとズレを作るらしい。
・最近、ほめて伸ばすという考え方が主流?若い人のメンタルが弱いから、怒ったら会社を辞めちゃう人が多いのかな。
・自己肯定感が少ない人が多いからだと思う。
・命の危機にさらされるようなことが無いから、それほど怒らなくても良くなっているのでは?
・怒るのではなく、叱る。怒りと言う感情は良くないと思います。
・昭和の時のモーレツ社員のように怒りをエネルギーにすることは、今はダメだよね。

●まとめ
自分を呪うようなことは良くない、記憶に囚われてはいけない、叱るのではなく、自由に思ったことをやりなさいっていうのが善・・。
余計な呪縛からは解き放たれよって言う感じでした。
社交ダンスの話が出ました。女性は男性のリードに任せ自分から踊らない。そして男性はいかに女性を美しくみせるのか・・。
ダンスのレッスンはきついが、その思想はとても深い。非常に面白い話でした。

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