第20回カラコロ夕刻読書会 レポート

2月17日(土)午後7時半より、リニュアル後の「TONOMACHI63」(旧今井書店殿町店)で「第20回カラコロ夕刻読書会」を行いました。
男性4人、女性4人の計8人の方がご参加。初参加の方が1人です。
今回のテーマは「自分を見つめなおす本・映画・・・」です。
もうじき春。新たな旅立ちの時に自分を見つめなおしてみましょう!

ではトピックです。

この会にいつも参加して下さる女性。紹介頂いたのは、養老孟司「自分の壁」(新潮新書)です。
挫折を味わい、落ち込んでいた時に出会った本。個性について眼からウロコの事が書いてあった。
世間と折り合う大切さ。自分探しはいらない。若い人は未完成が当たり前。など、読んでいてとても気が楽になったそうです。

自分探しにはインド?インドへ行く人が多いようですが、どうなんでしょう・・・・?

初参加の男性が紹介してくれたのは、ミヒャエル・エンデ「モモ」(岩波書店)。
時間泥棒のお話で、モモという少女が時間を取り戻してゆく。神秘的な世界を描いている。自分は「時間」という概念が好きなので「モモ」を繰り返し読みます。とのこと。

挫けた時は本が読めないんです、という女性が紹介してくれたのは、映画「サウンド・オブ・ミュージック」。
劇中の挿入歌‘すべての山に登れ’の歌詞に感動した。「あなたの人生に山や谷があったらすべて歩きなさい。」
また、クラシックでシベリウスのバイオリン協奏曲(バイオリニスト:チョン・ミョンファ)を聞く。シ
ベリウスはフィンランドの作曲家。この曲を聞いていると、白く広大な雪原が浮かび、心を洗われるような気持ちになるそうです。
よしながふみのコミック「愛すべき娘たち」(白泉社)。様々な「女の愛のカタチ」が描かれていて、色々な人生があって良いんだなと感じたそうです。

紹介されたとき、‘ざわついた’のが、「誘蛾灯 鳥取連続不審死事件」(青木理 講談社)の紹介。
なぜこんな事件が起きたのか?不思議でならない。読もうと思ったきっかけは、鳥取の地名、場所がとても身近だったし、取材が凄いと思ったから。

‘ちょっと悩んだときに手にとりました’と言って紹介されたのは、斎藤学「自分のために生きていけるということ」(大和文庫)。
なんらかの依存症に苦しむ人たちへ向けて書かれた本ですが、一般の人でも読むと気持ちが楽になるそうです。
依存症の人は、不安を抱いたり、寂しさやむなしさにとりこまれたりして、何かに依存してしまうようですが、それは誰にでもあることでそう思っているのは自分だけではなく、みんな同じなんだと認識することで、心が楽になる。解決しようとするのではなく、そういうことか!と思うことが大切だと教えてくれる本です。
「詩のこころを読む」(茨木のり子 岩波ジュニア新書)。詩の解説本。
「宇治拾遺物語」(町田康 河出書房新社 日本文学全集8収録)町田康の現代語訳があまりにも面白過ぎる。バカバカし過ぎて笑える。読んでいると悩んでいるのが本当に馬鹿みたいに思えてくる。元気になりました。

哲学に詳しい男性が紹介してくれたのは、パスカル「パンセ 上中下」(岩波文庫)。
「パンセ」は冒頭の「人間は考える葦である」が有名で、パスカルの思考をまとめたメモ帳。日記のようなもの。「正しいことは正しい」「正義とは」「強いものが正しい、力のあるものが正義」と言っている。なので、楽に生きましょう!

今野敏「隠蔽捜査」シリーズは、主人公のキャリア警視が素晴らしい人物に描かれている。警察官としての職務を遂行する。上下管轄は関係ない。事件を解決が最優先!と原理原則、信念の男。読むといつも元気と勇気をもらえます。

何度視ても感動する映画「君の名は」。「劇場版マジンガーZ」は映像が素晴らしかったです。

みなさんそれぞれに元気の素があるみたいです。
今回も様々な映画・本の紹介がありました。

次回の「カラコロ夕刻読書会」は4月の予定です。

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