第20回内田樹読書会レポート

11月28日(金)に第20回内田樹読書会を行いました。
テーマ本は、「街場の戦争論」。
男性5人、女性4人の計9人で語りあいました。
戦後生まれの人たちは、日本の戦争について改めて考えさせられたのでした・・・。

●それではエッセンスを少しご紹介。

『街場の戦争論』第1章~第5章まであります。どの章が良かったのか?
1章 2人
2章 2人
3章 3人
4章 0人
5章 1人

★リアルな戦争体験者が語る!
・第2次世界大戦の真の終結日を知っていますか? 
1945年 9月2日 東京湾に停泊中の米戦艦ミズーリ号甲板上にて降伏文書に署名。
これが本当の終結で降伏文書の中身は・・・「日本のすべての官庁および軍は降伏を実施するため、連合国最高司令官の出す布告、命令、指示を守る。」
「日本はポツダム宣言実施のため、連合最高司令官に要求されたすべての命令を出し、行動することを約束する」
・福井にも大空襲があったんです。私は福井で空襲にあいました。地元新聞への投稿記事が当時の惨事を克明に物語っていました。まさにこれを体験。大都市だけが空襲にあったわけではない。

★過去についての想像力
帝都の空は澄んでいた/日本人は戦争に負け何を失ったか?/「戦争は犯罪ではない」/失ったことの無自覚/歴史に「もしも」を導入してみると・・・/もしも1942年に・・・/なぜ普通の「敗戦国」にならなかったのか?/「主権の存する日本国民」という空疎な観念・・等々
なんとなく抱いていた違和感がこの章を読んで腑に落ちた気がする。
「日本が戦争で失ったもの」をリストアップしてみたら・・・
・知力
・領土と戦死者
・景観
・主権国家と言う意識(国家には主権はあるけど、国民には元から主権はなかった!?)
・人的資源
・臥薪嘗胆(復讐心)
・喪主の資格
・自己決定権
確かに失ったものはあるけど・・・ほとんど失っていない、逆に得た方が多いのでは?

★最近の日本って?
・若い人は最初からハードルを下げ過ぎる、失敗が怖いのかな?
 →失敗に対するバックアップ体制がないから。失敗したらそのまま敗北。
・日本って誰が、どこがバックアップする!と、明確に言わない世の中ですよね?
・謝る必要がないのに謝れと言っている。戦争責任はどこまで?誰が?
・無限責任とは何なのか、うたっていない、答えがない。
・パーマネントトラベラー(究極の節税法)を目指している。損をしない=賢いこと?
・経済的な要因で戦争の出来る国になろうとしている
・そもそも、問いの答えになっていないね。
・P144「ニューヨークタイムズ」の社説って!?
・弟子が「自分で自分の能力を決める」こと、それって、この先生は2流3流と最初から決め込んでいる!?それは学ぶ姿勢か?
・極論、アメリカ以外の国とは鎖国して江戸にもどすとリサイクル社会として日本は循環するんじゃない?
・それでは、文明の利器を捨てる覚悟が出来ますか?ケータイとか、無理・・・。

★と、いうことで・・・・
・先生、炎上商法!?投げかけておいて、結論をあえて書いていないような・・・
・「連帯」のコミュニティの話に行き着いてます
・まえがきにはそぎ落として、と、書いてあるが・・・内田節全開です(笑)
・対談や講演を書籍化もいいけれど・・・もっとキッチリ文章を書いてください。先生のガッチリした本が読みたい!!!切なる願いです。

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