ラブ・サスペンスの‘超’傑作「コピーフェイス-消された私-」がドラマ化!!

「コピーフェイス-消された私-」は、ロマンス小説の女王と言われた
アメリカのベストセラー作家、サンドラ・ブラウンの描いた、
ラブ・サスペンスの‘超’傑作だ。
初版は、1994年に新潮社から「私でない私」という魅惑的な
タイトルで発売され、その面白さと衝撃度で当時の日本女性の心を
鷲掴み!!!はまさきもこのタイトルで読みました。
今でも物語が鮮明に浮かんでくるくらい、内容の濃い、格別な面白さ。
それが、今秋NHKでドラマ化が決まった。
ドラマタイトルは「コピーフェイス-消された私-」。
(主演は栗山千明さん)
原作となる本書も、そのタイトルに合わせて改題されこの度発売となった。

コピーフェイス画像

テレビリポーターのエイブリーは移動中、飛行機墜落事故に巻き込まれた。
生存者はわずか数名。エイブリ―は奇跡的に助かったのだが、
病院で気がつくと、全く別人になっていたのだ。

エイブリ―は飛行機の中で、たまたま座席が近かった母娘と言葉を交わした。
幼い娘はすっかりエイブリ―と仲良くなり、飛行機が墜落した時も
エイブリ―が娘を守っていたらしい・・・。
そのせいで、娘の母親と取り違えられたのだ・・・。

その娘の本当の母親は、上院議員候補夫人、キャロル・ラトレッジ。
当のキャロルはその事故で亡くなり、エイブリ―として葬られたのだ。

エイブリ―は病院で目ざめた時、医師や看護師から「ラトレッジ夫人」
と声をかけられる。
また、その夫と思われる男や家族から「キャロル」と呼び掛けられ、
困惑し、恐怖した。
一体自分はどうなってしまったのか!?
「私はエイブリ―なのよ!」と叫びたかったが、声がでるはずなく
否定も出来ず、ただ呼ばれるままにしていた。
だが、ある日不穏な言葉を耳にする。
「キャロル、テートを上院議員するわけいはいかない。その前に彼は死ぬ」
テート・・・?テート・ラトレッジ。あのテート!
エイブリ―はその時初めて、自分が上院議員候補、テート・ラトレッジの
妻と取り違えられたことを知ったのだ。
そして、自分が助けたのは、彼らの娘・マンディ!!

それ以降、エイブリ―は彼らの話に耳を傾け、顔に巻いた包帯の
隙間から彼らの行動をじっと観察した。
テートの家族は何だかおかしい・・・・。
この家族には何かある!ジャーナリスト、エイブリ―の好奇心は、
「夫を殺す」と聞いたあの瞬間からじわじわと膨れ上がってきていた。
さらに、毎日エイブリ―を訪ねてくる、キャロルの夫・テート。
彼の優しい気遣いに次第に心惹かれてゆくエイブリ―。

エイブリ―は、キャロルに成り代わってテートの命を守る事、
さらに、このラトレッジ家に潜む陰謀を暴く決意をする。

物語の中で、エイブリ―とテート以外は卑劣で俗悪なキャラが多い。
特に、テートの妻・キャロルは、夫の兄や親友までも誘惑。
娘・マンディには全く関心を示さない。
美しく、華麗で上院議員の妻という立場では申し分ないが、
独善的で身勝手極まりない、最悪の女性だった。
テートはそんなキャロルを、いつかはと希望を持ち、
愛そうと努力したが、愛娘・マンディへの
接し方を見て失望し、やがて二人の関係は修復不可能な
仮面夫婦となってしまう。
事故からカムバックし、今までのキャロルとは全く違う面を見せる
妻にとまどいを覚えながら、しかし、妻への憎しみのあまり
エイブリ―にも冷たく接する。

テートは妻・キャロル(エイブリ―)への愛と憎悪の狭間で葛藤し、
エイブリ―はそんなテートを深く愛する。
二人の激情が迸る、熱いラブシーンは読み応えあり!
まさに、ラブロマンスの極致という展開だが、
テートを無き者にしようとする陰謀、次々と仕掛けられる
罠が二人を襲う!
なぜ、テートの命が狙われるのか?一体誰が・・・?
そして想像もつかない事件の真相へと繋がってゆくのだ。
ミステリーとサスペンスも盛り込んだ、怒涛のラブ・サスペンス。
読みだしたら絶対に止まらない!!
ラブ・サスペンスの女王の最高傑作。

この傑作をNHKがいかに料理してドラマ化するのか?期待に胸が高まる!
ちなみにドラマは、11月18日(金)22時から全6回で放送予定!

『コピーフェイス‐消された私-』
著者:サンドラ・ブラウン/長岡沙里訳
出版社:新潮社(文庫)
価格:¥1,100(税別)