圧倒的臨場感!まるで映画!「新東京水上警察・朽海の城」

吉川英梨さんの「新東京水上警察」シリーズ
第3弾は「朽海の城」。

日本が誇る、超豪華客船「セレナ・オリンピア号」
の処女航海中に起きる事件!

五港臨時署の熱血警部補・碇拓真らが
東京湾を舞台にハリウッド映画さながらの
活躍を見せる。

超豪華客船「セレナ・オリンピア号」が
世界一周のクルーズを終え、神戸で東京都知事・
鷲尾賢一郎を乗せ、最終寄港地・横浜へ
向かう頃、警視庁五港臨時署に衛星回線で匿名通報が
届いた。「そこに死体が浮かんでいる」!?

発見された遺体には、頭に斧が突き刺さっていた。
匿名通報の発信元は、「セレナ・オリンピア号」の
船内からだった。
そして被害者の身元は、「セレナ・オリンピア号」で
働く技術者だった。

ところが、「セレナ・オリンピア号」でも乗客が
焼身自殺するという事件が起こっていた。
さらに、都知事の周辺に怪しい男の影がちらつく。
都知事を守るSPは、牧田警部補。
碇とは同期の警察官だ。牧田はその男をマークする。

美貌の海技職員で碇の恋人・有馬礼子が、
遺体に刺さっていた斧は、「セレナ・オリンピア号」が
進水式を行った時に使用された支鋼切断用の斧だと指摘した。

碇はすぐさま犯人のメッセージをつかんだ。
「セレナ・オリンピア号を調査しろ!」と。

物語は、冒頭の超豪華客船「セレナ・オリンピア号」
のセレブなシーンから、斧の刺さった死体という
まるで映画のワンシーンを彷彿させるほど、衝撃的だ。
ここでもう心が鷲掴みにされる。

碇たちが乗り込んだ「セレナ・オリンピア号」では
次々と事件が起きていた。
それは幾重にも仕組まれた陰謀なのか?。
碇たちの必死の捜査によって、真相が明らかになってゆく。

やがて、「セレナ・オリンピア号」は、犯人たちの
陰謀に従って暴走を始めた!
東京湾を舞台に、碇たちと犯人との攻防が続く。
そして海上では暴走した超豪華客船が何千人をも
巻き込む凶器と化していた!

映画化すれば、ハリウッド映画をも凌駕する
海上スペクタクルになると思う・・・。
「新東京水上警察」シリーズ第3弾は
とんでもなく面白い!シリーズ最高傑作だ!

『新東京水上警察 朽海の城』
著者:吉川英梨
出版社:講談社(文庫)
価格:¥740(税別)