「孤狼の血」続編!「凶犬の眼」は心に沁みる傑作。

柚月裕子さんの小説「孤狼の血」が映画化され、
公開日が(5/12)に迫っています。
ハマサキも観に行くつもりです!!
ものすごく楽しみです。
その「孤狼の血」の続編が発売されました。
「孤狼の血」で熱い刑事・大上の部下だった
日岡刑事が主人公の「凶犬の眼」です。

前作で、主人公だった呉原東署の暴力団係班長・
大上の遺志を継いだ、日岡刑事だったが、
暴力団の抗争事件で、日岡が上層部の意向に背いた
ため、比場郡城山町の山奥の駐在所に飛ばされてしまう。

平和でのどかな村の駐在所。そこでの穏やかな日々
に虚しさを感じている頃、懇意にしている
ヤクザから建設会社の社長として紹介された男が、
敵対するヤクザの組長を暗殺したとして指名手配に
なっている男だと気づく。

日岡は、逃亡中のこの男を逮捕したら、刑事として
現場復帰できるかも知れないと目論むが、男から
「もう少し時間がほしい、やることやったら、あんたに
手錠をはめさせたる」と言われる。
日岡の心のうちなどすでに見透かされていた。
大上を思い出させるこの男になぜか惹かれる日岡。
男を信じてみようと思うのだった。
そして、日岡の決意が男の心を動かしてゆく。

前作では大上班長が絡む、ヤクザ同士の激しい攻防の
中に否応なく巻き込まれていく日岡が描かれていたが、
今作は日岡の成長と男との絆、昔気質のヤクザの生き方が
描かれる。

男たちの生き様が心に沁みる、警察小説の傑作!

『凶犬の眼』
著者:柚月裕子
出版社:KADOKAWA
価格:¥1,600(税別)