かっこいい!としか言いようがない「くらまし屋稼業」

大江戸火消小説「羽州ぼろ鳶組」シリーズで
大ブレイク中の今村翔吾さんの新シリーズ
「くらまし屋稼業」を読みました。

主人公のくらまし屋さんたちのかっこいいこと!

浅草界隈を牛耳る悪辣な香具師・丑蔵。その下で
最低の汚れ仕事をさせられてきた、万次と喜八。
2人はそのやくざ稼業から足抜けすべく、集金した
金を持って江戸から逃げる計画をたてた。

うまくゆくはずと思っていたが、丑蔵にばれ、
刺客に追いつめられた。そして二人は高輪の
大親分・禄兵衛のところに逃げ込む。

禄兵衛は丑蔵の情報をすべて聞きだすと、
銭さえ払えば必ず逃がしてくれる男を紹介するという・・。

表の顔は飴細工屋。裏の顔は、誰にも気づかれず、
姿を消したい人たちをものの見事にくらましてしまう、
くらまし屋・平九郎と、その仲間たち!

涙と笑いの人情味あふれる物語にサスペンスタッチの
色付け、さらに手に汗握る殺陣シーン!
文句なく面白い!

「羽州ぼろ鳶組」の熱い心を持つ火消たちとは対照的に
時に冷徹な心をもって悪を斬る、くらまし屋たちの
クールなかっこ良さが際立っている!

第2弾「春はまだか」も近日発売です!

『くらまし屋稼業』
著者:今村翔吾
出版社:角川春樹事務所(ハルキ文庫)
価格:¥640(税別)