実は、愛にあふれている!「愛なき世界」

本屋大賞ノミネート作品、三浦しをんさんの
「愛なき世界」を読みました。

とっても素敵な作品です。

植物をこよなく愛す、女子大生・本村紗英は、
さらに研究を続けるため、T大学の大学院を受験する。
見事合格し、新たな仲間と植物研究に没頭する!

子どもの頃から料理が大好きだった、藤丸陽太は、
T大学近くの洋食屋で見習い中だ。

そして、T大学院の植物研究室へランチの配達に
行くうちに、本村紗英に恋をしてしまう。
しかし本村は、三度のご飯よりも植物(特にシロイヌナズナ)
研究が好きときている。

藤丸は勇気を出して、本村に告白するが~~~。

本村はじめ、いつも黒ずくめで超クールな教授、
その先輩でイモの研究に命をかける老教授、
サボテンを巨大化させる後輩など。
地味で地道な研究に情熱を燃やす人たちの生き方に
共感する!
変わり者だけれど、心優しき人たちが織りなす、
心温まる人間模様に癒される。

「愛」とは何だ!?人間同士の恋だけが愛なのか?
いやいやそうではないだろう・・・。
大好きなことをとことん突き詰めることもきっと
「愛」に違いない・・。

ある意味切ない!でもとても幸せな気持ちになれる
「愛」にあふれた作品です。

『愛なき世界』
著者:三浦しをん
出版社:中央公論新社
価格:¥1,600(税別)