背筋が凍る・・・。企業小説「七つの会議」

映画公開中の「七つの会議」の原作本、
池井戸潤さんの「七つの会議」(集英社)を読みました。
とても面白くていっき読みでした!映画も好評のようです。

ある中堅メーカーの営業部。花形と言われる営業一課の
トップセールスマンでエリート課長・坂戸がパワハラで
社内委員会に訴えられた。

訴えたのは、日頃から勤務態度に問題のある
年上の部下・八角だった。
非があるのは問題のある八角の方で、エリートの坂戸は
不問にされると誰もが信じていた。しかし・・・
役員会で下されたのは、信じられない人事だった。
二人の間には何があったのか?

坂戸の代わりに営業一課の課長に任命された
原島は事態の収拾を命じられる。

問題となったメーカーに勤務する7人の物語から
やがて明らかになる、隠蔽された恐るべき真実!
会社に蔓延る「闇」に迫る!

エリート課長のパワハラ事件に関する不可解な人事
という謎をもたせ、その謎を明らかにしようと調査
を始める社員たちに思わせぶりなセリフで阻止する
幹部たち・・・。
まるでミステリー小説のような展開で、読者も
その謎を知りたくてグイグイと読ませられる。

小説の面白さもさることながら、日本の企業の
歪みに鋭く斬り込んでいる!

過去、世界に名を馳せた日本のメーカーがなぜ
失速し、競争に敗れていったのか?
この小説を読むとわかるような気がする・・・

映画も観に行くぞ~。

『七つの会議』
著者:池井戸潤
出版社:集英社(文庫)
価格:¥800(税別)