新たなシリアルキラー登場か!?『SROⅧ 名前のない馬たち』

富樫倫太郎さんの「生活安全課0係り」シリーズ
はテレビドラマ化され、人気を博している。
ちょっとコメディタッチで描かれた警察小説
なので、ドラマにはピッタリ!大好きなシリーズ。

そしてさらに面白いのがこの「SRO警視庁広域捜査専任
特別調査室」シリーズだ。
久しぶりに新刊が発売された。シリーズ8巻目は
「名前のない馬たち」。

東京留置所特別病棟に入院していた
最凶のシリアルキラー・近藤房子は、
担当看護師を殺害し、脱走した。
そして、近藤の魔の手は、その看護師の
娘に近づいていた。

同じ頃、SROのメンバーにも近藤の影響が広がっていた。
誰もが疲弊していた。

そんな中、SRO室長・山根新九郎は、友人と一緒に
行った乗馬クラブで妙な事件が続いていることを知る。

関東近県の乗馬クラブのオーナーが相次いで亡くなっている
という。いずれも死因に不審な点は見られないが、
そのオーナーと一緒に必ず馬が一頭死んでいるのだ。
そんなことはめったに起きないらしい。

山根の頭の中に新たな事件のイメージが広がる….。
山根の指揮のもと、独自に調査を始めたSROのメンバー。
やがて、北海道のある牧場にたどり着く。

最凶シリアルキラー・近藤の調教ゲームは続く。
新たな殺人鬼が生れるのか?

何かを誰かをとても大切に考えることは良い。
しかし、それがひとりよがりになってはいけない。
あまりにも一つの部分しか見なかったら….?。
恐ろしいことになるかも知れない….。

8巻も面白く、堪能できました!!

『SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室Ⅷ 名前のない馬たち』
著者:富樫倫太郎
出版社:中央公論新社(文庫)
価格:¥820(税別)