とにかく面白くて、凄い!本格ミステリ「ジェリーフィッシュは凍らない」

遅まきながら、第26回鮎川哲也賞受賞作
市川憂人さんの「ジェリーフィッシュは凍らない」を読みました。
凄く面白かった。ミステリーが好きなら絶対に読むべき!!

特殊技術で開発された、小型飛行船
「ジェリーフィッシュ」。
開発者のファイファー教授ほか技術開発メンバー
6人は、新型のジェリーフィッシュに乗り込み、
長距離の航行性能最終試験に臨んでいた。
しかし、航行試験中、閉鎖状況の艇内でメンバーの
一人が死体で発見される。
パニックに見舞われたメンバーたち。
そんな彼らをさらに悲劇が襲った!
自動航行システムが暴走!そして飛行船は雪山に
不時着した。脱出不可能となった状況下で
次々とメンバーが死んでゆく….。

飛行機の代わりに、飛行船が進化した
パラレルワールドが舞台。
そして、極寒の雪山に不時着し、脱出
不可能となった「ジェリーフィッシュ」の
艇内という斬新でオリジナリティあふれた
クローズドサークルの設定が一番の魅力!

また、切れる日系人刑事とグダグダの女性上司との
バディぶりが、この作品をよりいっそう面白いもの
にしている。

彼らの捜査の過程と、交互に描かれる艇内の殺人事件。
その流れで次第に真相が明らかになってゆくが….。

メンバー全員は殺されたのだ。一体誰が犯人なのか?

うひゃ~!!その真相が凄すぎて、何度も
行きつ戻りつしながら読んだ。
これは、再読必須です。

『ジェリーフィッシュは凍らない』
著者:市川憂人
出版社:東京創元社(文庫)
価格:¥780(税別)