平安時代の京の都を舞台にした異色の歴史コミック!「応天の門」

フリーペーパーに紹介するコミックを
探していたら、面白そうな作品を見つけました。

灰原薬さんの「応天の門」です。
1巻を読んだらはまってしまいました。
今、11巻まで発売中。

平安時代、京の都では貴族たちが華やかな
暮しをしている。
しかし、何か事件が起こるとそれは物の怪、妖怪
呪い、祟りといった人間の力の及ばないものに
原因があるとされ、そういう世の中で陰陽師は
絶大な力を持っていた。

だが、どの時代も人間ほど恐ろしいものはない。

藤原氏が朝廷の権力を掌握しようと目論んでいた時代、
京の都では藤原氏の屋敷から、夜ごと下女が行方不明に
なるという事件が起こっており、貴族たちの間では
その噂で持ちきりとなっていた。
彼らは「鬼の仕業」ではないかと疑う。
その噂は帝の耳にも届くようになり、都の守護を務める
在原業平に事件解決の命が下った!

ところが、犯人探しの途中、業平の縁者である、紀長谷雄が
下女誘拐の犯人として捕縛されてしまう。

その時、長谷雄の学友だという一人の少年と出会う!
彼の名は菅原道真と言った…。

口は悪いがめちゃめちゃ頭が切れる天才少年・菅原道真と
京随一の歌人でありプレイボーイの在原業平、
身分も生まれも違う20歳差の二人が、
都で起こる怪奇事件・難事件の謎を解き明かしてゆく!

権力を嫌い、バカを嫌い、豊富な知識と機転で
事件を解決に導く、天才少年・菅原道真。
守護職にあり、都の治安を守る在原業平。
歴史上の非常に有名な二人が生き生きと描かれ、
そのバディっぷりが小気味良い!
物語の展開もテンポ良く進み、読み始めると続きが
気になってしまう。

また、物語の合間に挿入される、歴史の雑学ネタが非常に
面白い。解説を書いているのは、東京大学史料編纂所教授の
本郷和人先生。ためになります!

まだまだ物語の最初の方だが、続けて読みたい!
痛快!異色の歴史漫画、平安クライムサスペンス!

『応天の門①』
著者:灰原薬
出版社:新潮社(BUNCH COMICS)
価格:¥580(税別)