『腕貫探偵』で腕貫さんの不思議な魅力にはまった私・・・・。
待ちに待った第2弾!『腕貫探偵、残業中』(実業之日本社文庫)を土曜日に読みました。
あまりの面白さにいっき読みです。
面白さは『腕貫探偵』よりもさらにパワーアップ!そして腕貫さんも益々魅力的に!!
第1弾では、いたるところにひょっこり現れて市民の苦情、悩み相談を聞いて見事に解決していた腕貫探偵さん。
第2弾は、レストランや、居酒屋で相談を受けるはめに・・・・残業になっても、市民の悩みはしっかり伺う。腕貫さんの新たな一面が見られて益々好きになっちゃいました。
今回は6編の短編です。登場人物もいろいろなお話で繋がっているので、連作短編のようになっています。
第1話『経験の後』は、レストラン「てあとろ」で食事中、いきなり迷彩服にエアガンを持った男たちが乱入!レストランは戦闘状態に。そしてレストランのお客さんたちは人質に!
たまたまそこで食事中だった腕貫さんが、この強盗事件のおかしな点を指摘・・・。その腕貫さんの姿に一目ぼれしちゃった美女も登場!
第2話『雪のなかのひとり、ふたり』は、腕貫さんにすっかり惚れ込んじゃった、美女が雪の中に駐車された車の写真を見て、不審なことに気が付き、腕貫さんに相談。一枚の写真から、殺人事件の真相を解明!
第3話『夢の通い路』は、父親の遺品を整理していた男性。高校時代の自分が恋焦がれていた同級生の女子とのツーショット写真を見つける。しかし全く記憶にない。なぜなぜなぜ?
記憶にない一枚の写真から、男性の封印された過去を暴いていく、腕貫探偵。
第4話『青い空が落ちる』は、高校教師をしていたまじめな女性が亡くなくなったが、亡くなる前に大金がおろされていた。でも使った痕跡が見られない。その大金はどこへ行ったのか?腕貫さんの推理が冴える!
第5話『流血ロミオ』は、幼馴染の中学生の男女。隣同士で窓越でいつもおしゃべりしていたが、ある日女の子が殺されていた。その現場には男の子も!はたして事件の真相は?
第6話『人生いろいろ』は、なかなか別れてくれない彼女。新たにできた彼女とともに殺害計画を練った。完璧だったはずの殺害計画。しかし!この計画の裏にかくされた真相があった!
どれも第1弾をはるかに上回る面白さ。どこからこんな奇抜なお話ができるのか!
いままで読んだことないミラクルな西澤ミステリーワールド全開です。
第2弾ではまさきの好きな作品は『夢の通い路』、『雪のなかのひとり、ふたり』『青い空が落ちる』の3作品。面白すぎてご飯を食べることを忘れちゃいました。
『腕貫探偵、残業中』
著者 :西澤保彦
出版社:実業之日本社
価格:¥600(税別)