警察のタブーに斬りこんだ!『背中の蜘蛛』

誉田哲也さんに新作、「背中の蜘蛛」は、
読んでいる途中でトリハダがたってきました。

池袋署刑事課の本宮は、管内で起きた男性の
殺人事件を担当するが、有力な情報がなく
捜査は進まなかった。

そんなある日、小菅捜査一課長から、
秘かに、殺された妻の過去を調査する
よう命じられる。

捜査本部の命令系統から外れた小菅の指示に、
納得がいかない本宮だったが、
上司の命令に「NO」はない。
捜査本部とは別行動で、部下の二人を使い、
妻の過去を調べた….。

そして、事件はあっけなく解決する。

捜査一課長のアドバイスなのか?推理なのか?
ならばなぜ捜査本部を通さないのか?

本宮の心は疑問とともに後ろめたさが
膨らんでゆく。

違法薬物の売人を尾行中、その売人の爆殺に
巻き込まれ、負傷した警視庁組織犯罪対策部の
植木刑事。自分自身が負傷したことで、捜査の
行方も気になる。捜査は難航しているようだった。
ところが、高井戸署の佐古が掴んだ情報によって
事件は解決する。

植木は佐古に情報の出所を訪ねるが要領を得ない。
いったい、何が行われているのか?
植木はその真相を突き止めようとする!

事件解決に難航する捜査本部に突如
有力な手掛かりが….。
事件は解決したけれど?
何だかすっきりしない。

何かあると思うけれど一体何だろう?

読み込んでいくととんでもない展開が!
警察って本当にここまでやっているのか?

ドラマや映画の世界だと思っていたことが
実は本当に行われている!?

あまりにもリアル、驚きを通り越した警察小説!

『背中の蜘蛛』
著者:誉田哲也
出版社:双葉社
価格:¥1,600(税別)