渋すぎる!そこが魅力の警察小説「警視庁監察ファイル」シリーズ第1弾!

伊兼源太郎さんの「警視庁監察ファイル」シリーズ
第1弾「密告はうたう 警視庁監察ファイル」を
読みました。

シリーズ第2弾「ブラックリスト」を先に読んだけれど、
警察官にとっての警察という「監察」に焦点を
充てた、緊迫感あふれるストーリー展開と
渋みと凄みを感じさせる人物描写に魅せられてしまい
前作を読まねば~と思い読んだのでした。

警察職員の不正を取り締まる部署、警視庁人事
一課監察係に所属する佐良は、元同僚で、
現在は運転免許試験場に勤務する皆口菜子の
監察を命じられた。

皆口が免許証のデータを売っているらしいとの
密告があったのだ。

佐良は、捜査一課時代、皆口の婚約者・斎藤と
バディを組んでいた。
ところが、ある事件で斎藤は銃撃され亡くなってしまった。
佐良と皆口はその現場にいたのだ。

皆口は、本当にそんなことをしているのか?
佐良は疑問に思ったが、内部密告のため行確する
しかない。

佐良は、上司とともに皆口の尾行を開始すると
不可解な人物と会っていることがわかる。

やがて、佐良は自らも関わった未解決事件との
接点に気づく….。

皆口のデータ横流し事件の真偽を確かめるという
大筋の物語から、佐良と皆口が関わった
同僚殺人事件、さらに5年前の未解決事件へと繋がってゆく。

警察官、情報屋、誰が敵で誰が味方なのか?
スリリングな展開にどんどん魅せられる!

果たして、これらの事件はどう決着がつくのか?

新たな視点で描く、警察ミステリー

『密告はうたう 警視庁監察ファイル』
著者:伊兼源太郎
出版社:実業之日本社(文庫)
価格:¥685(税別)