天久鷹央シリーズ長編第4弾「火焔の凶器」に唖然!

天久鷹央シリーズの長編第4弾
「火焔の凶器」を読みました。

前作「甦る殺人者」に続き、
この作品も超難事件ですよ~。

天医会総合病院の統括診断部で
働く小鳥遊(たかなし)優は
またしても、上司の天久鷹央
が興味を持った事件に巻き
込まれてしまった!!!
天才的頭脳を持つ女医・天久は、
謎が大好き。真相を明らかに
しないと気がすまない。
解決するまで付き合わされる。

今回の事件は、平安時代の
陰陽師・蘆屋炎蔵の墓を
調査した大学准教授が不審な死を
遂げたことから始まる。

翠明大学日本史学科教授・室田が
「陰陽師の呪いを解いて欲しい」
と天医会総合病院の統括診断部
部長・天久のところへやってきた。

陰陽師・蘆屋炎蔵の墓の調査
をした他の准教授たちが、次々
と不審な死を遂げたのだ。
室田は次は自分が死ぬのではないか
と不安におののいていた。
実際に、墓の調査をした後から
体調不良に悩まされているらしい。

小鳥遊は呪いなんかあるわけない、
と思うのだが、天久は興味深々で
とうとう陰陽師の墓を調査する
はめに・・・・。

その後、体調を崩した室田が
救急搬送されてきた!
当直だった小鳥遊は、室田を
診察するが、その最中いきなり
室田の体から炎が上がり、室田
が焼死してしまう!

警察から殺人の容疑をかけらる
小鳥遊を何とか救おうと、天久が
必死に調査をする。

人体がなにもなくいきなり発火する
わけがない。何かある。
しかし、天久はなかなかその原因を
突き止めることができない。
明らかにこれは殺人・・・?。
いったい、誰が、何のために?
陰陽師の呪いが真実であることを
証明するためなのか?
怪しい人物が次々と現れる中、
天久はとうとう真実を突き止める。

しかし、その真相はあまりにも
切なく悲しいものだった。

呪いの裏にある真実と
人体自然発火という前代未聞の殺害
方法に眼を見張る!

現役医師だからこそ描ける、本格医療
ミステリ、思う存分堪能できます。

『火焔の凶器 天久鷹央の事件カルテ』
著者:知念実希人
出版社:新潮社(新潮文庫nex)
価格:¥630(税別)