あまりにも意外な真相に驚愕!「見知らぬ人」

エリー・グリフィス「見知らぬ人」(創元推理文庫)
を読みました。
アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長編賞
受賞作。

主人公の女性の周りで不可解な事件が続く。
怪しげな人物が多数登場。
一体誰が犯人なのか?

クレア・キャシディは、中等学校タルガ―ス校の
英語教師で、作家ホランドの研究もしている。

10月のある日、クレアは親友でおなじ英語教師
のエラが自宅で殺害されたことを知る。

その現場には、「地獄はからだ」と書かれた
謎のメモが残されていた。
その言葉は、ホランドのホラー短編
「見知らぬ人」に繰り返し出てくるフレーズだった。

これは、作中作「見知らぬ人」の見たて殺人なのか?

クレア、刑事・バービンダー、クレアの娘・ジョージア。
3人それぞれの視点で事件の詳細が語られてゆく。

作中にたびたび登場する「見知らぬ人」の
文章。それが何を意味するのか?
謎が謎を呼び、どんどん迷い込んでゆく。

そして、後半はサスペンス色が強くり、
ハラハラする展開にページをめくる
手が止まらなくなる。

一体、犯人は誰なのか?全く見当がつかない。

意味深な作中作で惑わされ、
殺害現場に残された不可解な
メッセージが真相解明を阻む。

さらにラストに待ち構える衝撃と
戦慄の展開に背筋が凍る!

犯人当ての醍醐味がこれでもか?と
堪能できる衝撃作。

『見知らぬ人』
著者:エリー・グリフィス著/上條ひろみ訳
出版社:東京創元社(文庫)
価格:¥1,210(¥1,100+税)