天久鷹央長編シリーズ第7弾「久遠の檻」

天久鷹央シリーズの長編第7弾
「久遠の檻」を読みました。
不老不死の謎に迫る、凄すぎる展開!!

冒頭、埋められたカプセルが掘り返され
そこから、ミイラが現れる!

かつて、アイドルとして活躍していた
少女・楯石希津奈が十五年以上の時を
経て、全く同じ容姿で天医会総合病院
に救急搬送された。

彼女を診たのは、精神科部長の墨田淳子。
あまりにも変わらないその姿に衝撃を
受けた墨田は、統括診断部の天久鷹央に
診察を依頼する。

鷹央の指示で頭部の写真を撮り、さらに
検査をしようとした矢先、父親が現れ
強引に希津奈を連れ去ってしまった。

希津奈の頭部に気になる異変を見つけた
鷹央は一刻でも早く治療を開始させる
ため、父親と希津奈の行方を探すが・・・・。

年をとらない美貌の元アイドル。
姿をくらました希津奈の父親
掘り返されたミイラ化した遺体。
そして、希津奈の頭部に見つかった
異変と希津奈の自殺、そして復活。
ありえない現象と謎が次々と起こる

それらを統括診断部のメンバーが
危険を冒しつつ踏み込み、真相を
暴こうと奔走する。
(かなりの確率で鷹央の無理強いと
舞のハイテンションに小鳥遊が巻きこまれる
という毎度おなじみのパターン)

不老不死の謎が医学的に解明される
くだりは驚きの連続!
ほ、ほんとにこんなことが出来るの?

そして、人間の暗い「欲望」と底知れない
「悪意」に小鳥遊や鷹央と同じような
気持ちになった。

それでも、空気が読めず、同調性に欠ける
天久鷹央が巻を重ねるごとに成長してゆく
姿が唯一の救い。

『久遠の檻 天久鷹央の事件カルテ』
著者:知念実希人
出版社:新潮社(新潮文庫nex)
価格:¥781(¥710+税)