超!ハードで暗黒な展開に驚愕!「スケルトン・キー」

道尾秀介さんの「スケルトン・キー」を
読みました。

いつもながら、鮮やかな逆転劇に驚きます!
しかも今回は、ハードなアクションシーンも
あり、息もつかせぬ展開にあっという間に
いっき読みしてしまいました。

児童養護施設で育った坂木錠也は、雑誌のスクープ記者を
手伝うアルバイトで生計をたてている。
時には、スクープをものにするため記者は錠也に危険な
ミッションを依頼する。
しかし、錠也は全く恐怖を感じない。
スリルある環境に身をおき心拍数を高めることで
「もう一人の自分」にならずにすむからだ。

こども頃、園で一緒に育った少女から
「あなたみたいな人をサイコパスと呼ぶ」と教えられた。

錠也は何とか自分を保ち、平穏な日々を送っていた。

ところがある日、園の仲間だった「うどん」から連絡が来て
その平穏な日常が壊れてしまう!?

「サイコパス」をテーマにしたミステリー。
人間の心の闇と、自分自身の利益しか考えない
身勝手な「サイコパス」の残酷さを描く暗黒の世界。
そして、計算しつくされた緻密なトリックと
たった一行で全てを反転させ、読み手をパニックに
陥れる!その手腕に今回も脱帽です!

暗黒だったけれど、ラストの優しさあふれる展開に
思わず涙が・・・・。

『スケルトン・キー』
著者:道尾秀介
出版社:KADOKAWA
価格:¥1,500(税別)