やっぱり、衝撃の面白さだった!「むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました」

むかし話×ミステリー「むかしむかしあるところに
死体がありました」青柳碧人(双葉社)の第2弾!
「むかしむかしあるところにやっぱり死体がありました」
を読みました。
やっぱり、衝撃的な面白さでした。

「竹取探偵物語」
仲の良い男性ふたりに育てられたかぐや姫。
美しすぎる女性に成長した彼女に、言い寄って
くる公達たち。そんな男たちにに厳しい条件を
出したかぐや姫。しかし彼女には別の目的が
あった・・・!

「七回目のおむすびころりん」
わざとおむすびを転がして穴に落とし、
ねずみからお宝を盗もうと画策する
悪いおじいさん。なんと転がった先で
恐ろしいことが!!ところがおじいさんは
鐘の音で元居た場所に戻っていた。
性悪なおじいさん、何度も試すが
同じことを繰り返す。
いったい何がどうなってるんだ・・・?

「わらしべ多重殺人」
観音さまからお告げをもらった貧しい男は、
旅の途中、出会った者が持っているものを
次々と交換。みかん、美しい布、死にそうな馬、
そして屋敷・・・。観音様のお告げで出世した
男の話は村中に広まり、男はわらしべ長者と
言われるようになった。
ある日、古井戸から男の死体が発見される。
わらしべ長者と他殺死体。いったいどんな
繋がりが・・・・?

「真相・猿蟹合戦」
いたずら好きの猿に言いくるめられ、
柿の種を植えた蟹。たわわに実った
柿の実を、猿に投げつけられ死んで
しまう。そんな蟹には仲の良い友達がいた。
猿は蟹の友達の奸計によって死んでしまう。
という人間世界の「猿蟹合戦」のお話とは
全く違う真相があった!?
さらにその真相がなんと!「ぶんぶく茶釜」
に続く~。

「猿六とぶんぶく交換犯罪」
かちかち山のお話は、いたずら好きのタヌキが
一人の老女を死なせてしまい、その老女と
仲の良かったうさぎが激怒。タヌキを騙して
老女の復讐をするというお話。
しかし、この話にはとんでもない裏話が
隠されていた!

どのお話も、私たちが知っている昔話を
ほんわかしたお話から、ドロドロとした
欲望渦巻く物語に変化させている。
そして、新たな解釈をプラスし昔話とは
全く違う物語へと繋いでいる。

前作にはなかった探偵役の登場に
ループミステリー、多重殺人、交換犯罪など
ミステリー度は前作よりもアップ!
特に「真相・猿蟹合戦」から「猿六とぶんぶく
交換犯罪」は圧巻の展開!面白すぎて止まらなかった。

「むかしばなし」をよくぞここまで面白く
してくれました!

読まないと絶対に損をします!

『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました』
著者:青柳碧人
出版社:双葉社
価格:¥1,485(本体¥1,350+税)