戦慄!ホラー&サスペンス「乙霧村の七人」

伊岡瞬さんの『乙霧村の殺人』(双葉社)読了。

わけもわからず、斧を持った大男に
追いまわされるという、恐怖MAXの
物語が怖すぎる!

二十二年前、土砂降りの雨の日、乙霧村で
戸川稔という男が、一家五人を惨殺すると
いう凄惨な事件が起きた。

この事件を題材に、大学教授・泉蓮が
『乙霧村の惨劇』と言うルポルタージュ
を書いた。

その泉蓮が顧問を務める大学の文学サークル
のメンバー六人が、この村を訪ね検証することに。
村の中に入った六人は、事件が起きたと思われる
空き家に侵入する。

六人のメンバーはそれぞれに勝手なことを
言い合い、小さな問題が起きても誰かに
やらせようとする自分勝手な人間ばかり。
そこへ、一人の大男が現れる。
彼らは驚愕し、襲われるのでは身構える。
そして、我先にと逃げ出すことを考えるが、
突然豪雨に襲われる。
そこへ再び大男が現れた。
二十二年前の殺人者を彷彿とさせる
白い雨合羽をまとい、その手には斧が握られていた。

不気味な大男から、逃げる六人のメンバーたち!
彼らは次々と襲われる!
閉ざされた集落で一体何が起きたのか!? 

大学生たちが襲われるシーンが延々と続き、
恐ろしいことこの上ない!
しかし、あるシーンに辿りついた瞬間、
突如舞台は一転する!

肩透かしを食らったと思ったあとからの
展開が非常に興味深く面白い。

誰もが予想する展開を見事なまでに覆す!
いっき読みサスペンス

『乙霧村の七人』
著者:伊岡瞬
出版社:双葉社(文庫)
価格:¥672(本体¥611+税)