このミス2位「ソロモンの偽証 第2部」面白さアップです。

ある中学校でクリスマスの夜、転落死した男子中学生の事件。
事故か、事件か、はたまた自殺なのか?自殺だと思われたが、謎の告発文が登場し、学校一の不良中学生が窮地に立たされることになる。
第1部では、事件の始まりと子どもたちの背景、相関、学校内が抱える問題、隠蔽等描かれ、さらに子どもたちがないがしろにされ、同級生が学校で亡くなったのに、本当のことを教えてもらえない・・・。
そのもどかしさ、くやしさ・・・。正義に目覚めた子どもたちが事件の真相を明らかにするために立ち上がるところまでが描かれた。

さて、第2部は「決意」。自分たちの手で真相を明らかにすると決意した、涼子たち。
しかし賛同者は数少ない。学校側、教師たちは生徒たちにの勝手を許さない。
しかし、涼子の決心は揺るがなかった。
真相を明らかにするためには、校内裁判を行うよりほかに無い。
この涼子の決意に学校側の壁も揺るぎ始めた。
そして、子どもたちだけで裁判を行うことになった。検事、弁護人、裁判官、そして陪審員たちすべて生徒が行う、前代未聞の裁判・・・。
弁護人を買って出たのは、他校の男子生徒だった。そして検事側、弁護側がそれぞれ証人を探して、調査を開始。弁護人の手腕は驚くべきもの。次々と明らかになる、関係者の秘密。
しかし、第2の犠牲者が現れた!!
火花散る検事側と弁護側の調査。
とても中学生のやることとは思えない。まるで本物の事件調査を読んでいるようだ。
正義を貫こうとする子どもたちがまぶしい。

1部よりもよりミステリー性が増し、ページをめくる手が止まらない。途中でやめられない。すごく面白い。第3部がどれだけ面白くなるのか、楽しみな第2部です!!

『ソロモンの偽証 第2部』
著者: 宮部みゆき
出版社:新潮社
価格:¥1,800(税別)