珈琲の香り漂うミステリー。『珈琲店タレーランの事件簿』

岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(宝島社文庫)
珈琲好き、本好き、ミステリー好きにおススメです!!

表紙のイラストと、そして珈琲と事件簿という漢字につられて読んでしまった、はまさき。
「ビブリア古書堂の事件簿」みたいな感じかな~と思いながら読んだのですが、全く違いました。
文章に独特の雰囲気があり、現代が舞台なのに妙にレトロな感じ。
これが‘珈琲店’のミステリーにあってるんです。
最初はちょっととまどいますが、読んでるうちにこのリズム感が心地よくなってきます。

というところで、どんなお話かというと、どうも彼女とうまくいかなくて、この日もわけのわからない彼女の言い分に腹が立ち、勝手に去っていった彼女を追うこともなく、ちょっと捨て鉢になってブラブラしていた彼の眼に飛び込んできた’純喫茶 タレーラン‘。
珈琲好きの彼は、その看板につられるようにその中へ・・・。
そこで彼は運命の出会いを果たす・・・。彼の探し求めた珈琲の味と、その珈琲を淹れる、美しい女性バリスタ・切間美星。

バリスタ・美星との衝撃的な出会いから、彼は、美星が謎解きに興味があると知る。
やがて彼はこの珈琲店に足しげく通うこととなる・・・。

京都の街を舞台に、女性バリスタが日常の中で起こる小さな謎を鮮やかに解決!!!心温まる謎解きから、本格的なミステリーまで描いた、7編の連作短編です。
面白いですよ~。

『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』
著者: 岡崎琢磨
出版社:宝島社
価格:¥648(税別)