目の前で人が消えた!?とんでも展開「消人屋敷の殺人」

深木章子さんの「消人屋敷の殺人」(新潮社)を読みました。
いつもいつもアッと驚かせてくれる作家さん。

今回もすっかり騙されてしまいました。

東京から五時間、Q半島の断崖絶壁にそびえる「日影荘」。
江戸末期から続く武家屋敷だ。
明治初期、多数の官憲に包囲されたこの屋敷から一族が
忽然と消えた・・・。
それからこの屋敷は「消人屋敷」とよばれるようになった!

その曰くつきの屋敷は、今はある出版会社の社長の別荘となっていた。
そしてそこにはベストセラーを連発する覆面作家が隠遁していた。
ある時、その作家を訪ねて行った女性編集者が失踪。

その3か月後、謎の招待状によって5人の関係者がこの屋敷に集められた。

ところが、嵐によって足止めをくらってしまう。
誰にもなす術のない自然現象によって、断崖絶壁の屋敷に
閉じ込められてしまう。意図しない密室状態!
目の前で次々と人が消える!
いったいどういうことなのか?
何が起こっているのか!?
真相がわかるまで、いっきに読み進むものの・・・。

どこから騙されているのか・・・?そして人間消失のカラクリも、
犯人もわからないままラストに突入。
えええ~ッ!そういう事だったの?と驚きつつ納得。

深木さん、騙しの達人ですね・・・。

『消人屋敷の殺人』
著者:深木章子
出版社:新潮社
価格:¥1,700(税別)