「隠蔽捜査」だけでなく「触発」も面白い!

「隠蔽捜査」がドラマ化され、大変面白いので嬉しいです。
「ハンチョウ 神南署安積班」「確証」など、今野作品が
次々とドラマ化され、ファンにはたまりませんが、
実はこのシリーズも面白い!
「警視庁捜査一課 碓氷刑事」シリーズ。
「触発」「パラレル」「アキハバラ」「エチュード」「ペトロ」と
現在5作品が出ています。
シリーズ1作目が「触発」。
碓氷刑事VS爆弾魔という構図。

触発

朝の通勤ラッシュで混雑する地下鉄構内で、爆発事件が発生し、
死傷者が300人を超える大惨事となった!
警視庁は、事件の大きさに早速捜査を開始する。
迅速な事件解決のため、政府は爆弾のスペシャリストを
警察に送り込む。
陸上自衛隊三等陸曹・岸辺和也。自衛隊髄一の爆弾処理の
スぺシャリストだ。
相棒に指名されたのは、警視庁捜査一課の碓氷弘一。
二人は戸惑いながらも、犯人逮捕・国を守るという
同じ目標にむかって事件解決に邁進する。

事件解決のために、外部から助っ人を呼ぶことなんて
現実にはないだろうが、そこを実にリアルに描いた
警察小説なのだ。
いつもながら、今野先生の博識ぶりには驚かされる!
この作品では、爆弾づくりのシーンが詳細に
描かれていて驚愕!

このシリーズ、毎回事件解決のキーになるスペシャリストが
登場し、碓氷刑事とコンビを組むので、ドラマには
向いていると思う。
ただ、碓氷刑事が中年のおじさんという設定なので、
役者さんが思い浮かばず・・・・。
でもファンとしてはド・ラ・マになったら楽しいなあと
思うのでした・・・・。

『触発』
著者:今野敏
出版社:中央公論新社(中公文庫)
本体価格:¥762(税別)