驚愕の理系ミステリー「推定脅威」

松本清張賞受賞作「推定脅威」を読みました。
表紙とタイトルを見た瞬間!うわ~読みたい
と思ったのです。

はまさき、戦闘機ものは大好きですが、
さすがに、理系の難しい用語がたくさん
出てくるのは厳しいかなと思ったのですが、
意外とスラスラ、サクサクと読めたのでした。

推定脅威

戦闘機墜落事故の真相に迫る、理系ミステリーと
いうことで話題になっている。

侵入機が発見され、スクランブルがかかった2機の
戦闘機。
だが、優秀なパイロットが乗っている戦闘機が墜落し、パイロットは死亡。
事故原因調査は、官からの依頼で戦闘機を作っているメーカーへ。
そこで働く主人公の女性が、その事故に疑惑を持ったことから
真相を解明してゆく。

キャラクターが魅力的で、テンポよく読める。
事件解決のキーとなる人物とのラブストーリーや
ハニートラップなど、スパイめいた展開もある。

ミステリーとしての展開はシンプルな構成。
大仰などんでん返しはない・・・が、
調査、検証を重ね真相を暴く。警察捜査のような展開。
だから犯人はもしかしてこいつか・・?と途中でわかったりして・・・。
それはそれで、お~やっぱりとちょっと嬉しかったりして・・。

また、はしばしに出てくる官と民とのよくある構造も
上手く描いてあり、面白かった。
さらに、理系の知識が半端なく凄いので、航空機に関して
新たな発見がありとても興味深かった。

航空機ミステリーって面白い!
次の作品も読みたい!

『推定脅威』
著者:未須本有生
出版社:文藝春秋
価格:¥1,350(税別)