今野敏さんの人気伝奇小説『鬼龍』が新版で発売!

中公文庫で発売中の『鬼龍』が3月に角川文庫でも
発売されました。

『祓い師・鬼龍光一』の原形となった主人公・鬼龍浩一が
活躍する伝奇ミステリー。

鬼龍

高円寺のアパートでつましく暮らす青年・鬼龍浩一。
奈良に本宮をいただく鬼道衆の末裔として、
秘密裏に依頼された「亡者祓い」を請け負っている。
「亡者」とは、人間の嫉妬・憎しみ・恐れなどありとあらゆる欲望や恐怖
といった陰の気が凝り固まったものだ。
その陰の気を祓うことが、鬼道衆・鬼龍浩一の真の仕事だ。

今回依頼されたテレビ局のお祓いも単純な仕事、
数ある依頼のひとつのはずだった。
ある女性タレントにとりついている亡者を祓った。
だが、それでは終わらなかった。テレビ局の一室が
結界となっており、そこが亡者の妄想の世界になっていたのだ。
鬼龍は一室にこもっていた陰の気を祓い無事仕事を終えた。

さらに、依頼は続いた。
今度は、日本橋の食品会社で起きた
異変の解決を頼まれたのだ。
鬼龍は、出向社員になり会社に潜入する。
なんと、その会社には女子社員を中心に想像を絶する
陰の気が渦巻いていたのだ!
ここから、鬼龍と最強の亡者との命を懸けた闘いが始まるのだ!

今野先生は、警察小説、アクション小説、ミステリー小説
など幅広いジャンルの作品が描いておられますが、
この、伝奇小説のジャンルは他のシリーズとひと味違った作風で
かなり面白いです。
「わが名はオズヌ」という伝奇小説があります。
修験道の祖・役小角(エンノオズヌ)が気弱な
男子高校生に憑依して悪を斬る!という痛快伝奇アクション。
はまさきはこの作品が大好きなんです!
この「祓い師」は、特に人間の欲望について描いていて、
他の作品とは一線を画しています。
珍しく、エロティックなシーンが多いですが、まったく
いやらしさを感じさせない描き方が凄いです。

古代史×アクション×美女!が楽しめる!
傑作の伝奇エンターテインメント小説。

『鬼龍』
著者:今野敏
出版社:KADOKAWA(文庫)
価格:¥560(税別)