嬉しいコラボ作品!今野敏氏最新作『デッドエンド』

はまさき、ミステリー小説も大好きですが、実は警察小説、アクション小説も大好きです。
そして、はまさきの一番好きな作家さんは、今野敏先生です。
今野先生の作品はほぼ全て読みました。作品数が多いので、ファンになりたてのころは、1年の半分は今野先生の作品を読んでいたような気がします。

今野先生は「隠蔽捜査」シリーズで大ブレイクされ、今は警察小説作家さんとして有名ですが、実はアクション小説も描いています。

今回紹介する作品がその代表作。角川春樹事務所「ボディガード工藤兵悟」シリーズ最新作です。

2010年9月に、今井書店グループセンター店で今野先生のトークショー&サイン会を開催したおり、トークショー中、はまさきが先生への質問で「シリーズを越えてのキャラクターのコラボというのはありますか?」との問いに先生が「文春文庫の公安シリーズに登場する、ヴィクトル・オキタとボディガード工藤兵悟とのコラボを考えています」と答えてくださいました。そのときにお話しされていた作品がこの『デッドエンド ボディガード工藤兵悟』(角川春樹事務所)です。先生の最新作でもあり、シリーズを越えての人気キャラのコラボレーション作品。ファンにはたまらない1冊です。

元庸兵で、今はフリーランスのボディガードをしている工藤兵悟は、あるロシア人ビジネスマンのボディガードを引き受ける。ロシアで命を狙われボディガードを雇っていたが、暗殺者に殺されたらしい。その殺されたボディガードは、工藤の昔の庸兵仲間・マキシムだった。工藤とともに数々の戦争を経験し、工藤よりも強いと思っていた、マキシムが殺された・・・。暗殺者はいったいどんなヤツなのか?その日から、工藤と暗殺者との駆け引きが始まった。やがて暗殺者の正体を知る。その名はヴィクトル・タケオビッチ・オキタ・・・・。最強の暗殺者・・・。

年齢を重ねた工藤が渋く描いてあり、ちょっと弱気な面も見せる。前に描かれていた工藤は、強くて近寄り難いイメージで描かれていたが、今回は、人間らしさがにじみ出ていて共感がもてた。また、激しい戦闘シーンが随所に盛り込まれていて凄い。ロシアでの戦闘シーンは映画を見ているようだった。魅力的なキャラクター二人の掛け合い、男同士の友情など読みどころ満載!!今野節炸裂の超!かっこいいアクション小説です。

『デッドエンド ボディガード工藤兵悟』
著者: 今野敏
出版社:角川春樹事務所
価格: ¥1,600(税別)
¥630(税別)