「新宿鮫」初の短編集で鮫島刑事にはまる!

はまさき、警察小説が大好き!と言いながら
あの「新宿鮫」を読んでいません。
警察小説ファンの方から突っ込まれそうですが・・・。

新宿歌舞伎町が舞台というところが苦手・・・。

でも、なぜかこの短編集を手に取り読んでしまった。
「鮫島の貌」。

で、「鮫島刑事」にすっかりはまってしまい、すぐに
本編を読みたくなり、シリーズ1巻目「新宿鮫」を
買いました。

孤高の刑事・鮫島。
かっこ良すぎるじゃん!と最初は思っていたけれど、
全然違う。

鮫島の貌

「鮫島の貌」に収録された10篇の内、特に面白かった作品。

「区立花園公園」
鮫島刑事は新宿署へ異動直後、上司となる桃井と出会う。
真っ黒なマル暴の刑事から、はねっ返りと陰口をたたかれる
鮫島を何かとかばう桃井。

「似た者どうし」
飛び降り自殺を図ろうとした少年と関わる晶。
その少年がカツアゲされる現場を目撃した晶と鮫島。
そこへ飛び込んできたのが、なんと冴場獠と香!?

「幼馴染」
鮫島はある日、鑑識の藪と晶と3人で浅草へ繰り出す。
人ごみの中スリを目撃。だが老人の一声で未遂に終わる。
藪は手土産を買いになじみの佃煮屋へ行くがそこで
堪ちゃんに出会う!堪ちゃんとはそう、両津勘吉。
藪の幼馴染だ!

「霊園の男」
警察官だった男が、海外で国のために働いた。
だが絶望し、犯罪者になってしまった。
鮫島は、ある理由でその男を射殺してしまう。
霊園に居た男は、息子だと言う。だが・・・・。

鮫島刑事のクールさと、内に秘めた情熱、
そして優しさを感じられる。
人気コミックの主人公たちとの共演は、
鮫島の知られざる一面が垣間見られ
とても親近感を覚える。

「新宿鮫」の鮫島刑事シリーズがいかに
面白いか?この短編集を読んだだけでもわかる。
しばらく読んでいない、長編に初めてトライする人
この短編集で予習、復習してから読んでも良いのでは?

『鮫島の貌 新宿鮫短編集』
著者:大沢在昌
出版社:光文社(文庫)
価格:¥560(税別)