toggle
2015-07-23

企画者・作り手の想いを伺いました シマトリネトリ 山陰さしすせそ展 2

「知って」「買って」「贈る」見本市・山陰さしすせそ展。
山陰の調味料のセレクトは、
鳥取県側をCOCOROSTORE・田中信宏さん、
島根県側をシマネプロモーションの売豆紀拓さんに選んでいただきました。
食卓を彩る器は、鳥取県側が国造焼、島根県側が袖師窯の作品です。
企画者・作り手のコメントをご紹介します。


◆さしすせそセレクト

田中さん写真575
COCOROSTORE 田中信宏さん
現在、31歳。
22歳  学生時代 家具インテリアを学ぶ傍ら家具製造の見習いをする
22~24歳  東京の家具小売業で営業を学ぶ
24~27歳 長野県松本市 家具製造会社で職人を目指す
28歳 鳥取県倉吉市にてCOCOROSTORE開店

学生の頃は「さ=砂糖」と覚えましたが戦前まで砂糖は庶民に行き届く価格の代物ではなかった。
元を正せば さ=酒 日本酒であった。
米と米麹で造られたお酒は甘味として素材を柔和にし、お塩で引き締め、お酢・お醤油にて食材全体に馴染ませ、お味噌で整えるというひとつの工程である。

島根、鳥取のお酒の品質、蔵元の考え方、取り組み本当に学ぶ事が沢山あります。
今回の調味料のセレクトはあくまで使い手の方にわかりやすくさせて頂く為に、島根、鳥取一社ずつお願いさせて頂いております。
自分好みの調味料選び、作り方や、製法、素材、山陰で選ぶのも自由、
県外の美味しいものを選ぶも自由。

帰省して5年。
郷里に戻り学ぶのは、地元でとれた素材を活かした調理方法で
地元の器とお酒で飲むのが一番の悦。
美しい水をこれまで守り抜いてきた先人のお陰。

これから地元の素材を現状維持するのも、悪化させるのも、
良くさせられるのもわたし達、人間の考え、指針だと切に思う。
『 いただきます』

 

売豆紀さん写真575
シマネプロモーション 売豆紀拓さん
1984年松江市生まれ。
D&DEPARTMENTに入社後、Webサイトやネットショップの運営・企画を行う。
その後、ECサイトをブランディングを提案するNetConciergeにて、ディレクターとして複数のECサイト立ち上げを経験。
シマネプロモーション入社と同時に、メイド・イン・シマネの引き出物サービス 『YUTTE』を立ち上げる。

今回立ち上げたシマトリネトリ(島取根鳥)は、あるテーマに沿って島根と鳥取を並べてみる、というアイデアから生まれました。
客観的に見た山陰の魅力をセレクトし、展覧会という形でまとめ、その土地で暮らす人たちに地元の良品を知ってもらうきっかけになればいいなと思っています。
島根と鳥取は本当によく混同されたり間違えられたりする間柄。
そしてお互い妙なシンパシーを感じていると思います。
第一回は「さしすせそ」をテーマとしましたが、今後も様々なテーマで二県を比べてみることで、何か面白い視点や共通点が見えてくることを楽しみにしています。

 

◆食卓を彩るうつわたち

国造焼山本さん575
国造焼(鳥取県倉吉市) 四代目 山本佳靖さん
1981年 倉吉市に生まれる
2001年 父、三代浩彩に師事
09年 倉吉市美術展覧会 市展賞受賞
13年 鳥取県美術展覧会 県展賞受賞
日本陶芸展 入選
14年 日本伝統工芸展中国支部展 入選

作り手として器と関わり続けて十数年になります。
器作りと向き合うということは、使い手と向き合うということなのだろと思うようになってきました。
成形は持ちやすさ、収まりのよさ、使いやすさを追求しています。
機能美を重視していくと、おのずと無駄をなくしたシンプルな形になっていきます。
「長く使っていただきたい」がデザインの核になっています。

釉薬は白を基調にしています。様々な飲み物や料理に合わせられ、引き立てることができます。そしてなにより、変化を楽しんでもらえるので白が好きです。
使えば使うほどに味わいを増していく。自分色に染められ、育てることのできる楽しみが、焼きものを使う醍醐味だと感じます。
ぜひ、あなたの手で器を完成させていただければと思います。

袖師尾野さん575
袖師窯(島根県松江市) 五代目 尾野友彦さん
出雲の陶法を学んだ初代尾野友市により、明治十年に開窯。民藝運動にも参加し、河井寛次郎、浜田庄司、バーナード・リーチなどの指導を受ける。
出雲に伝承された陶法を基礎に、各地の陶法を尋ね、現代のくらしに役立つ健康な陶器づくりに取り組んでいるのが特徴。
釉薬は地釉、柿釉、ゴス釉など多彩で、手法も掛分、抜蝋文、刷毛目など様々。

袖師窯はおよそ140年前より、日用雑器作りからはじまり、その後、輸出陶器、花器、茶器、民藝陶器など、その時代の使い手のニーズに合わせて様々な陶器を作り続けてきました。
現在は、民藝の流れをくむ日用食器を中心に作陶をしていますので、これからも使い手の日常に、必要とされる様な作品を作り続けていければと考えています。

 

◆お客様に手わたす

01
青杏+ 増原裕子
「流行に流されすぎない丁寧な暮らし」をコンセプトとし、青杏+の運営に 立ち上げ当初より携わる。

山陰の魅力は、ひとことで言うと、暮らしに根付いたさりげないものだと思う。
あたりまえすぎて、気付きにくい。
食べ物は新鮮で抜群においしいし、海も山も近くにあって、行きたいと思いついたらすぐに行けるたくさんの自然。
そんな魅力にあいまって、どこにあるのか、どんな字面なのか、間違われやすい島根と鳥取。シマトリネトリ。

この土地だから生まれた暮らしの調味料(さしすせそ)をシマネプロモーション売豆紀さん、COCORO STOREの田中さんにセレクトしていただきました。
さらに毎日の食卓を豊かにし、料理を引き立てる器は 袖師窯 尾野さん、国造焼 山本さんの器が並びます。
対照的な特徴の器は使うことによってよりその魅力が増します。

今回、地元で山陰の魅力を発信している皆さんと、
このような企画を開催できたことを心より嬉しく思っております。
青杏+は、山陰の地でその魅力を再発見できる入口のような存在であり続けられたらと思います。


NEXT: 山陰さしすせそ ラインナップをご紹介

◎ページ一覧
1.「知って」「買って」「贈る」見本市 山陰さしすせそ展
2.企画者・作り手の想いを伺いました
3.山陰さしすせそ 調味料ラインナップをご紹介
4.料理を彩るうつわたち(鳥取編)
5.料理を彩るうつわたち(島根編)

タグ:
関連記事