第2回「読書交歓会」レポート

10月4日(土)に第2回「読書交歓会」を行いました。
テーマは「おいしい本」。
食の本あり、ひねりの利いたおいしい本あり、絵本あり!
男性3人、女性4人、計7人、思い思いの本についてご紹介いただきました。

それでは、今回の交歓本はこちら~

|★「菓子フェスの庭」上田早夕里 ハルキ文庫 ¥590(税別)
●そのまま、ストレートにおいしいスイーツの本(紹介者:男性)
「ラ・パティスリー」の続編。神戸を舞台に、一生懸命洋菓子を作る女性のお話。
菓子フェス出場に向けて作られるケーキは、どれもこれも食べてみたくなる。
リキュールをアイスにかけるなんて驚き!
さらに、この著者の「ショコラティエの勲章」はお菓子にまつわるミステリー小説で美味しくて面白い。

|★「日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」森下典子 新潮社文庫 ¥520(税別)
●茶道から学ぶ(紹介者:男性)
図書館で茶道のコーナーを何となく歩いていて、ふと目に留まった本。
お茶の歴史が書いているわけではない。茶道を知ったことによって人の意識がどう変わるか?
読み進めるうち、24節句が意識できるようになった。
「日々好日」は禅の言葉。
良い日もあれば悪い日もある。
季節を味わうこと。
1日1日を味わって生きる、そういうことを教えてくれる本。

|★「リトル・フォレスト 1・2」五十嵐大介 講談社コミック 上・下各¥950(税別)
●自給自足っておいしいなぁ~(紹介者:男性)
NHK朝ドラ「あまちゃん」でブレイクした、橋本愛主演で映画化されます。
東北地方の山奥が舞台。五十嵐さんは芸大卒業後、仕事を転々。自給自足の生活も。
そんな著者の経験が生かされたこの漫画。
とにかく自然の絵の描写が素晴らしい!
だけど人物描写は・・・?
一話ごとに自然の食材を使った様々な料理が紹介されている。
例えば、ぐみのジャム。ひっつみのお料理とか、おもちをどう料理しておいしくいただくか?などなど。
自分が作り育てた食材をどう料理するのか?過程もおいしい内容。

|★「ずるずる、ラーメン」荒木経惟 河出書房新社 ¥1,600(税別)
●やっぱりラーメン!でしょ(紹介者:男性)
ラーメンについての日本の古今東西のエッセイを集めたもの。
著名人のラーメンについての文章が面白い。
椎名誠、沢木耕太郎などそれなりに年配の作家は、昔自分が食べたラーメンについての郷愁を綴ったものが多い。
では最近の若い作家のエッセイは・・・。
自分のひいきしているラーメン店をめぐるライフスタイルの描写がメイン。そのあたりの違いが面白かった!
変わりダネは藤子不二雄のラーメンマンガ。
実は、オバケのQ太郎に登場するラーメン大好き・小池さんには奥様がいた!?お料理上手な奥様は、小池さんのためせっせとおいしい手料理をつくるのだが。
小池さんはただただ、ラーメンが食べたいだけなのに奥様には伝わらない。
優しい小池さんはどうしても、奥様にそのことを告げられない・・・。
小池さんの奥様に内緒のラーメン生活。どうする?どうなる?小池さん!!
ちなみに、10月1日って「天下一品」の日だって知っていました?その日はお店は長蛇の列で・・・・・。

|★「海馬 脳は疲れない」池谷裕二・糸井重里 新潮文庫 ¥630(税別)
●「アタマ」においしいよ(紹介者:女性)
人間の感情、「心」って言っているが、実は‘脳’の仕組みやクセじゃないか? 仕組みやクセの問題だと思うと人間関係が少し楽になるかな~と、読み始めたら、「へぇ」の連続。
二人の対談形式で、脳科学について簡単にわかりやすく読み進められる。例えば、一流といわれる人は意外とおしゃべり傾向、だったり・・・。脳は自分の都合のいいように解釈する。ひとりよがりで聴こうって意志が無いと耳に入らない。それって脳のクセ? 性格とは違うの?
・「女と男 最新科学が解き明かす「性」の謎」NHKスペシャル 角川文庫 ¥629(税別)
驚愕なデータ。恋愛感情って4年しかもたないらしい。それ以上だと脳内物質が出過ぎで疲れちゃう。だから離婚は4年目あたりが要注意!などなど、男女間の気になるお話。この本読んで、私は10人中9人までは誰とでも結婚できる気がした(笑) 科学的でおいしい、異性の攻略本!そういうモンだと思うとおいしいと思いません??

|★「てではなそう4 おいしい」さとうけいこ/さわだとしき 柏書房 ¥1,200(税別)
●手話と映画でおいしい!(紹介者:女性)
図書館では、手話の本は福祉のコーナーに置いてあることが多い。
聾唖者にとっては言葉なので、言語のコーナーに置いてもいいかなと・・・。
手話を覚えようと思ったらこの本がおすすめ。
まず食べることに関する手話は、身近な言葉なので覚えやすいし、すぐ使える。
具体的にイラストで紹介。

|★「かもめ食堂」群よう子 幻冬舎 ¥457(税別)
フィンランドで主人公の女性が、食堂を開くお話。
周りのフィンランド人から最初、日本人が食堂を開くなんて!と奇異の目で見られる主人公。
おいしい料理にだんだんと受け入れられてゆく過程がなんとも感動的。
意外と、北欧の人って日本人に近い感覚なんだなぁって。おおらかで優しい人がたくさんでてきます。
映画化もされ「観たことある方?」→(参加者半分、挙手!)「おぉー」
映画では飯島奈美さんがお料理をプロデュース。
食欲をそそるテーブル料理の演出が素晴らしい。
おにぎり、とんかつ、シナモンロールetc、本も映画もおいしそう!

|★「幸福論」アラン 集英社文庫 ¥650(税別)
●心においしい1冊!(紹介者:男性)
お金をかけず、自分の考えを変えるだけで幸せになれるならおいしいお話。と、いうことで思いついたのが、この1冊!
幸せのコツは、頭で考えるのではなく、行動を起こせ!悩むのではなく体を動かせ!の全93章。
1日1章毎日寝る前に読めば、93日であなたは変われる!これはおいしい(笑)
楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる。
口角を上げるだけでアタマは楽しいと感じる。ポジティブに生きられる本です。
そう!若い時にこの本を読んだ時の感想は、「体操して笑え!」という理解(笑)

|★「じゃがいもポテトくん」長谷川義史 小学館 ¥1,500(税別)
●おいしそうなじゃがいも家族の行く末は!!!(紹介者:女性)
絵本ですが、読んでみたら、笑いと感動。あまりの面白さにはまってしまった1冊。
実は以前、NHKローカル番組のブックレビューコーナーで紹介したら、大ブレイクしました。
八百屋さんで売られるじゃがいも家族。買われるたび、それぞれの名を叫び、お別れの言葉を残し、バラバラになるじゃがいも家族。
買った人はニコニコなのに、涙ナミダの家族のお別れ「・・・かなしい話です」繰り返されるお別れシーン(笑) そしてラスト。
このじゃがいもたちに奇跡の再会が!もー、感動とともに爆笑です!!

|★「はくちょう」内田麟太郎/いせひでこ 講談社 ¥1,600(税別)
●どこがおいしい絵本なの!・・・・と何故かざわついた1冊(笑)
はくちょうたちはいっせいに池から飛び立っていった。
しかし一羽のはくちょうは羽に傷を負ったため、ひとり池に残り傷を癒すこととなった。
そんなはくちょうの姿に「池の水」はひそかに想いを寄せはじめる・・。
傷も癒え、飛び立つはくちょう・・。
空高く羽ばたいていくはくちょうに想いを伝えたい「池の水」は、はくちょうを追いはじめる!
感動的でとても美しいラストシーン・・・なんてロマンチックなお話でしょう(涙)
→・・・しかし一部の参加者の反応は・・・
「なんで池の水がはくちょうに恋するの?」「どうやって池の水がはくちょうを追いかけるの?」
「なんでこの1羽だったの?」「1羽だけ置いていかれたんだ」「・・怖いかも」
・・・・こういう夢のない大人にこそ読んで欲しい(笑)
この絵本、とてもとても美しいイラストなのです。
「おいしい」にそぐわなかったの? 静かで美しく、もの悲しい絵本に「おいしい」と共感する人が少なかったクダリ。

|★ 「きょう何食べた?」1-9巻 講談社コミック よしながふみ
●「おいしい」をジャンジャン紹介します!(紹介者:女性)
ただのコミックにあらず。作中で主人公がコテコテお料理。出来上がる行程からおいしそうが漂う。
男性マンガ雑誌に掲載されているのに、男女に人気のコミック。

|★「あしたの弁当」主婦と生活社 飯島奈美 ¥1,200(税別)
先ほど登場した映画「かもめ食堂」のフードコーディネーターさんのレシピ本。
とにかく美味しそうにみえて仕方がない。

|★「伝言レシピ」マガジンハウス 高橋みどり¥1,500(税別)
友人知人の「伝言」のみで「作ってみた」レシピ本。聞きがたりで料理とは・・・

|★「ビオファームまつきの野菜レシピ図鑑」学研 松木一浩 ¥1,700(税別)
|★「内田悟のやさい塾」メディアファクトリー 内田悟 ¥1,900(税別)
|★「中村成子のうまし料理」家の光協会 中村成子 ¥1,400(税別)
|★「ふるさとごはん」雲南市発行 頒布
まさに野菜の「命」を美味しくいただく4冊。
良い素材を手に入れた感動と一緒に味わえるレシピの数々。
その土地の恵みをいただくって最高の贅沢です。

|★「沢村貞子の献立日記」新潮社 高橋みどり ¥1,600(税別)
お料理上手で知られた作家、沢村貞子のお献立。

|★「ヨーガンレールの社員食堂」PHP研究所 高橋みどり ¥1,600(税別)

ストレートにお料理の本を紹介もあり、ちょっとひねってアタマやココロにおいしかったり、意外なエッセイあり、驚愕の絵本ありと、色々な解釈のおいしい本が揃いました!
新たな発見!だらけ。
どれから読んでみようかなと・・・悩みます。
そして、次回の読書交歓会のテーマは「恋愛」!
今回の読書交歓会でも「女と男」にざわつき、内田樹読書会でも「恋愛」のテーマになると盛り上がります。
「恋愛」に関する、小説、ミステリー、エッセイ、哲学、絵本、詩歌などなど、ジャンルは問いません。
これぞ「恋愛」と感じた、あなたのお好きな本をご紹介ください。

 

 

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