第67回本の学校読書会レポート

11月22日(木)に第66回本の学校読書会を行いました。
課題図書「目の見えない人は世界をどう見ているのか」を読んで、男性3人、女性5人で感想を話ました。
全く予想していなかった世界を知ることが出来、参加者のみなさんも
大変参考になったという意見が多くありました。

課題図書:伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているか』(光文社新書)
自分と異なる体を持った存在のことを、実感として感じたい、という著者・伊藤亜紗さんの思いがあふれた本です。

それではトピックスです

●全体的な感想として
「著者の目線が優しい」、「視覚障がい者の方々に抱いていた疑問点が具体的に書いていあり、理解できてすっきりした。」「断定的な言い方ではないところが読みやすく温かみがあった」などの感想がありました。
・この本を読んだら、障がい者の方たちに対して、「サポートしてあげなければ~」という健常者の上から目線的考えは良くないということがわかりました。
・壁を感じていたけれど、フランクに声をかけることが出来るかもしれません。
・視覚障がいの方たちは他の感覚が健常者と比較して秀でているから、視覚に関して障がいを持っているのは私たち方かもしれないと思ってしまいました。
・美術鑑賞の仕方がとても面白い。興味深い。感動を「共有」できるところが面白い。
・色の概念は、ものから色をイメージしている。
・人の区別は、声・内容・しゃべり方で判断。その能力が凄いと思います。
・点字の識字率は12%と低いとのこと。
・ボランティアの充実、IT関連の進化でコミュニケーションツールが多くなったためだと言われている。
・視覚障害の方たちは、様々な物質のイメージを立体的に3次元でとらえることができるようだ。健常者のとらえ方は2次元の場合が多いと思う。

等々、様々な感想がありました。

目が見えないとはどういう世界だろうかとずっと考えていました。
真っ暗な世界なのかなと思っていましたが、この本を読んでそれが全く間違いであることに気づきました。
目が見える私たちは視覚に頼り日々生活をしています。しかし、視覚障がいの方たちは、五感全てを使って生活をしていることがわかりました。
健常者と変わりなく、運動も出来る(ブラインドサッカー、ブラインドサーフィンなどなど)。
何かにぶつからないように行動するため、自然と体幹は鍛えられるのでしょうか?
電車の中でちょっと急ブレーキがかかっても体がよろけない。
さらに興味深いのが、美術鑑賞ができると言う点。いったいどうやってと思っていたのですが・・・読んでみると納得!でした。
普通に鑑賞するよりも楽しいのではないかとさえ思えてきます。
眼の見えない人の世界を読むことによって、それは障がいではなく一人一人が違っているから面白いんだと、それは素晴らしい個性ではないかと思えてきました。

以上です。

次回の本の学校読書会は12月26日(水)に行います。

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