大江戸科学捜査!さらに進化「八丁堀のおゆう 北斎に聞いてみろ」

「大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう」シリーズ最新刊が
発売されました!
今回は「北斎」の絵の謎に迫る物語。
「北斎に聞いてみろ」です。

新規オープンする美術館の目玉の一つ
北斎の肉筆画に贋作疑惑が浮上した。
ラボの宇田川からめずらしく頼みごとを
されたと思ったら、その北斎の肉筆画が
本物かどうか、おゆうに調べて欲しいとの
ことだった。

考慮した末、おゆうは北斎に直接
聞いてみることした。
ところが、おゆうが調査を開始したとたん、
その絵の売買に関わった仲買人が死体で
発見された。

仲買人を調査したことが同心の伝三郎に
伝わり仔細を聞かれるが、おゆうは依頼元を
話すわけにはいかない(平成の美術館からの
依頼なんて言える訳がない!)
伝三郎たちはおゆうに疑惑を持ってしまう。

おゆう一人調査を進める中、北斎の娘・阿栄と
出会う。阿栄の機転がおゆうを助けることになり、
この回はおゆうと阿栄が二人で真相に近づいてゆく。

平成と江戸時代を自由に往来できる、おゆうこと
関口優佳。平成では平凡なOLだったが、江戸では
十手持ちの粋な女親分として活躍する。

江戸時代に起きた事件の謎を平成の世の
科学捜査で解き明かす!

巻を追うごとに面白さが増す。
まさか、北斎が登場するとは!!
物語に描かれた北斎と阿栄の姿が生き生きと
描かれ、読者をその場所に誘ってくれる。

時代小説に斬新な本格ミステリの味付け。
面白さが半端ないシリーズ。

『大江戸科学捜査八丁堀のおゆう 北斎に聞いてみろ』
著者:山本巧次
出版社:宝島社(文庫)
価格:¥600(税別)