慟哭の展開!羽州ぼろ鳶組シリーズ第4弾「鬼煙管」

羽州ぼろ鳶組シリーズ第4弾「鬼煙管」を読みました。
言葉に尽くせぬ面白さ!

京都で起こる奇怪な連続殺人を止めるため、
長谷川平蔵が最も信頼する、江戸の火消し、
松永源吾を京都に呼んだ。
松永は武蔵、星十郎とともに京都に赴く。

その京都では、葬儀の最中に死体から発火し
火事になったり、生身の人間から突如火が発生し、
大やけどを負い死んでしまう!という事件が
次々と起きていた。

京の人たちは「妖怪」の仕業だと言い、誰も
近寄らず、助けようとしない。
江戸とはあまりにも違う民衆心理に、松永たちは
とまどうばかり。

さらに、長谷川平蔵も京都の奉行所のあり方に
憤りつつ、その中でも必死に己の職を全うしようと
していた。そんな長谷川の姿に部下たちの心も動く。

奇怪な事件の犯人を捕らえようと必死に動く平蔵。
不気味な火事をとめるために、松永らは奔走する。
やがて、浮かびあがってきた犯人像。
だが、その陰には京都西町奉行の長谷川でさえ
手出しすることの出来ない大物の存在があった。

哀しい過去を持つ平蔵の息子・銕三郎は、悪を絶対に
許すことは出来ない。その想いが先走って、父・平蔵や
松永とも衝突することがしばしばあった。

京で繰り広げられる不気味な火付と殺人事件を、
松永・平蔵親子・武蔵、星十郎が追う!

シリーズ史上最もミステリー性が高い作品で
謎解きの部分もとても面白かった!
そして、2巻「夜哭鳥」との繋がりも興味深い。

次は第5巻を読みます。

『鬼煙管 羽州ぼろ鳶組④』
著者:今村翔吾
出版社:祥伝社(文庫)
価格:¥700(税別)