誰にも予想出来ない!驚愕と戦慄!「そしてミランダを殺す」

昨年の各社の年末ミステリランキングで第2位
にランクインした、ピーター・スワンソン
「そしてミランダを殺す」(創元推理文庫)
を読みました。

1位の「カササギ殺人事件」も想像を絶する
展開で、泣けるくらい面白かったですが、
こちらの作品も2位になったのは惜しいくらい、
面白く衝撃的ミステリ作品でした!

IT関連起業の若き社長、テッドは、
ヒースロー空港のバーで、一人時間を
つぶしていた。
その時、一人の美しい女性に声をかけられる。
彼女の名前はリリーと言った。

テッドはリリーに全く記憶がない。
しかし、リリーは気安くテッドに話しかけてきた。
テッドは酔った勢いで、1週間前に妻のミランダの
浮気を知ったことを話し、冗談半分で「妻を殺したい」
と言ってしまう。
しまったと思ったが、リリーは「ミランダは
殺されて当然だ」と断言し、妻を殺害することの
正統性を力説。そして妻殺害の協力を申し出る。

リリーの話を聞いたテッドは、妻ミランダに対し
殺意を抱くようになり、二人は殺人計画を練った。

そして、決行の日が近づいた時、想像を絶する事件が起こる。

男女4人の語りで進行する殺人計画。
追うものと追われるものが、激しく入れ替わる展開。
そこにはサイコパスの影もちらつく!
驚愕と戦慄が交互に襲う!

超絶技巧で仕組まれた著者の罠に完全にはまる。
最後の最後まで気を抜けない、完全無欠のミステリー。

『そしてミランダを殺す』
著者:ピーター・スワンソン/務台夏子(訳)
出版社:東京創元社(文庫)
価格:¥1,100(税抜き)