予想だにしない展開に絶句!ミュッソ「夜と少女」

「ブルックリンの少女」「パリのアパルトマン」
「作家の秘められた人生」と、ギヨーム・ミュッソ
のミステリーにはまり、読み続けている。
新刊の「夜と少女」も当然のごとく手に取って
読んでみた。

この作家、描くたびに面白さが増す。
「謎」の引き出しがどれくらいあるのだろう・・・。
どの作品もまったくテイストが違っていて
読むたびに新鮮に感じられる。

1992年、コートダジュールの名門高校で
美貌の少女・ヴィンカが突如姿を消した。
当時、彼女と噂のあった哲学教師・
アレクシスと駆落ちしたとみなされ、
捜査は打ち切られた。

それから25年間、彼らの姿を見た者はいない・・・。
ヴィンカに思いを寄せていたトマは、
人気小説家となっていた。
その親友・マキシムは政治家となった。
二人はヴィンカ失踪の事件に関わる秘密
を抱えながら25年の時を過ごした。
その恐るべき秘密は巧みに封印されたはずだった。

ところが、彼らが卒業した高校で創立50周年の
記念祭が催され、その機会に体育館を解体し、
新たな校舎建設の着工式行われることになると、
事態は急変する。

そのニュースを聞き、愕然とするトマとマキシム。
彼らの恐るべき過去が暴かれるのか?

少女失踪の裏で何があったのか?
過去と現在を交互に描きながら、
子どもたちの罪、そして苦悩が浮き彫りになる。
さらに、子どもたちを救おうとする
大人たちの危険極まりない思惑・・・。

多くの伏線を緻密に配し、クライマックスに
向かって見事に回収されてゆく。
しかし、その衝撃度は生半可なものではない。
ミュッソにしか描けない超弩級の結末に
またしても、やられた!

『夜と少女』
著者:ギヨーム・ミュッソ
出版社:集英社(文庫)
価格:¥1,210(本体¥1,100+税)

戦慄のサスペンスミステリー「すべてのドアを鎖せ」

世界20か国で翻訳されたベストセラー
日本初登場の作家、ライリー・セイガ-著
「すべてのドアを鎖せ」を読みました。

何が起こっているんだろう・・・?
不安を掻き立てられるような構成に
魅了され、いっき読み!
物凄く面白かった。

仕事を首になった日、彼の浮気が発覚!
激怒し、ショックのを受けたジュールズは、
彼のアパートから出て行った。

そんなジュールズは、マンハッタンに
ある高級アパートメントの求人広告に
飛びつく。

それは、マンハッタンに100年近く建つ
「バーソロミュー」というビルの空き
部屋の番人という仕事だった。

短期間の契約で月に4千ドルの報酬
失業中の上、身寄りもないジュールズに
とっては破格の条件だった。

ただし、居住するにあたっての条件は
非常に厳しいものだった。
来客禁止、外泊禁止、居住者の邪魔に
なることはご法度。

ジュールズの親友・クロエは高額な
報酬と奇妙な条件の話を聞いて、絶対に
おかしい、怪しいと言った。
そして、かつて「バーソロミュー」で
起きた事件や、噂を掲載したニュース
サイトをジュールズに送るが・・・。

クロエの気遣いをありがたいと思いながらも
ジュールズにとってこの仕事は最後の希望だ。
そんなに簡単に諦めることはできない。

全ての条件をのんで、その空き部屋に入居した。

ところが、その夜奇妙な音を耳にする。
ジュールズはその夜から建物の不気味さに
悩まされるのだった・・・。

不安に陥ったジュールズは、自分と同じ
番人としてアパートに住んでいる人たちと
ともに、この高級アパートメントに
ついて調べはじめるが、仲良くなった
番人の一人が消息をたってしまう!

ジュールズが危険を顧みずに、密かに
調査を続ける過程の描写は、危機感を
どんどんあおっていき、とんでもない
ことが起こるのではないかと、ドキドキ
してしまう。

そして、建物の歴史の裏に隠された
戦慄の真相に愕然とする!!

ホラー!サスペンス!スリラー!
ノンストップですべての怖さを
味わえる!

『すべてのドアを鎖せ!』
著者:ライリー・セイガ-
出版社:集英社(文庫)
価格:¥1,375(本体¥1,250+税)

鳥肌物の面白さ!再び!「ヨルガオ殺人事件」

ミステリー界に衝撃を巻き起こした
「カササギ殺人事件」の続編「ヨルガオ殺人事件」
が発売になりました!

アンソニー・ホロヴィッツの新作は毎年出ています。
名探偵・ホーソーンとホロヴィッツの
迷コンビものも大変面白く毎回楽しみ
ですが、まさか「カササギ」の続編が出るとは!
大興奮でいっきに読んでしまいました。

元編集者で、現在は夫とともにクレタ島で
ホテル経営を営む、スーザン・ライランド。

ある日、彼女の元へイギリスのホテル
経営者・トレハーン夫妻が訪れた。

8年前に彼らのホテルで、宿泊客が
殺害される事件が起こり、ホテルの
従業員だった男が逮捕された。

その事件をヒントに作家のアラン・コンウェイが
名探偵・アティカス・ピュントシリーズ
「愚行の代償」として発表した。
その編集を担当したのがスーザンだったのだ。

その本を読んだ彼らの娘が、本の中で
8年前に起こった事件の真相を見つけたと
連絡してきた。
ところがその直後、彼らの娘が失踪したという。

スーザンは彼らに失踪した娘の行方と
事件の真相を突き止めて欲しいと懇願される。

自分が編集者だった責任を問われているのか?
多額の報酬も魅力的に映った。
スーザンはイギリスへと旅立つ。

現実の事件と作中作「愚行の代償」で
繰り広げられる殺人事件。

「ヨルガオ事件」という一つの作品の中で
全く違う二つの事件の謎を解いてゆく。
そして、その作中作「愚行の代償」の中に
こそ、現実で起こった事件の真相が
隠されているという。

作家、アラン・コンウェイは
「愚行の代償」にどんな意地悪な
仕掛けを施したのか?

「愚行の代償」は、まさにアガサ・クリスティの
ポアロシリーズを彷彿させる展開。
完璧なクリスティへのオマージュ。
独立した一つのミステリー作品として十分に楽しめる。
そして、この作品がリアルな事件にどう絡むのか?

緻密に配された伏線が徐々に回収されると
とんでもない真相にぶちあたる!!!

「カササギ殺人事件」を凌ぐ面白さ。
これほど完璧な謎解きと犯人当ての
ミステリー作品を描くホロヴィッツに脱帽です。

『ヨルガオ殺人事件 上下』
著者:アンソニー・ホロヴィッツ著/山田蘭訳
出版社:東京創元社(創元推理文庫)
価格:上下各¥1,100(上下各¥1,000+税)

警察も唖然!名探偵のシニアたちの活躍!「木曜殺人クラブ」

英国で最速、100万部を突破した
リチャード・オスマンのデビュー作
「木曜殺人クラブ」(早川書房)を
読みました。

デビュー作がいきなり、全英図書館賞の
年間最優秀著者賞を受賞、さらに、ミステリ界の
最高権威である、エドガー賞最優秀長編賞を受賞。
そのほか、数々の輝ける賞を受賞している。

イギリスの引退者用施設・クーパーズ・チェイス
に未解決事件の調査をして暇をつぶす老人グループ
〈木曜殺人クラブ〉があった。
警察官にしてみれば、とんでもない話だ。
管轄の担当警官・ドナ巡査は困惑する。

その老人グループには元警察官だった
人物が持ち込んだ未解決の事件ファイルが
あり、エリザベスを中心に木曜日に
集まりファイルを吟味していた。

その頃、クーパーズ・チェイスの敷地内の
墓地と庭園を開発して新たな棟を建てるという
計画が持ち上がり、住民たちが反対していた。

そんな最中、建設業者のトニー・カランと
いう男が殺害された。
エリザベスたちはこの事件をきっかけに
真相究明に乗り出すことになるが。

ミス・マープルも真っ青の推理を繰り広げる
老人グループの面々。
そのクラブに無理やり引き入れられた若き警察官も
翻弄されっぱなしだ。
何といっても、この老人たちの驚愕の働きに唖然!
行動力、洞察力、推理力が抜群。

何しているの?若い警察官たち!と思わず
ツッコミを入れたくなる。

人生の終盤が訪れた老人たちの波乱万丈な
歴史も描かれ、ちょっと切なくなる。
しかし、その部分があればこそ、この物語は
謎解きの面白さだけでない、深みが加味
されている。

エリザベスたちに無理難題を吹っ掛けられる
ドナ巡査とクリス・ハドソン主任警部。
悩みながらも彼女たちに協力してしまう・・・。
なんとなく、彼女たちを憎めない。
そんな微笑ましいシーンもあったりする。

とても楽しく読めた、新人なのに完成度が
半端ないユーモラスな謎解きミステリ。

『木曜殺人クラブ』
著者:リチャード・オスマン著/羽田詩津子訳
出版社:早川書房
価格:¥2,310(本体¥2,100+税)

戦慄の展開!!「時計仕掛けの歪んだ罠」

「靄の旋律 国家刑事警察特別捜査班」の
著者、アルネ・ダールの「時計仕掛けの歪んだ罠」
(小学館)を読みました。

スウェーデンでベストセラーのクライム
ノベル。これはただの警察小説ではない。
どんでん返しが半端ないサスペンス。

1年7か月の間に3人の十五歳の少女が失踪した。
ストックホルム警察犯罪捜査課の
サム・ベリエルは同一犯の連続殺人
と主張する。
しかし、彼の上司、アラン・グズムンドソンは
サムの主張を否定する。

サムは目撃者の通報を受け、現場に駆け付けた。
そこには罠が仕掛けられ、捜査班の一名が負傷!
それでも同僚とともに現場を捜索。
しかし、そこはもぬけの殻だった。
確かに誰かを監禁した痕跡はあるのだが・・・。

サムがこれまで捜索した三つの現場。
それらの現場写真に写っている人物の存在。
サムはこの人物が犯人ではないかと疑う。
そしてついに特定し、容疑者確保に動いた。

サムは、早速容疑者尋問を始めるが・・・。

思わずどうなっていると頭に?マークが
巡る展開。
いきなりの反転!ベリエルが一転容疑者に!?
しかし、それも「罠」なのか?
誰が味方か?敵はいるのか?
緻密に張り巡らされた罠にベリエルと
同様に読手もとことん翻弄される。

果たして、少女たちは助かるのか?
真犯人の目的は何なのか?

北欧独特の社会問題を背景に、戦慄の
展開が繰り広げられる!

あまりにも衝撃的ラストに絶句!

シリーズ第2弾「狩られる者たち」を
早く読まないと!

『時計仕掛けの歪んだ罠』
著者:アルネ・ダール著/田口俊樹訳
出版社:小学館
価格:¥1,210(本体¥1,100+税)

あまりにも意外な真相に驚愕!「見知らぬ人」

エリー・グリフィス「見知らぬ人」(創元推理文庫)
を読みました。
アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長編賞
受賞作。

主人公の女性の周りで不可解な事件が続く。
怪しげな人物が多数登場。
一体誰が犯人なのか?

クレア・キャシディは、中等学校タルガ―ス校の
英語教師で、作家ホランドの研究もしている。

10月のある日、クレアは親友でおなじ英語教師
のエラが自宅で殺害されたことを知る。

その現場には、「地獄はからだ」と書かれた
謎のメモが残されていた。
その言葉は、ホランドのホラー短編
「見知らぬ人」に繰り返し出てくるフレーズだった。

これは、作中作「見知らぬ人」の見たて殺人なのか?

クレア、刑事・バービンダー、クレアの娘・ジョージア。
3人それぞれの視点で事件の詳細が語られてゆく。

作中にたびたび登場する「見知らぬ人」の
文章。それが何を意味するのか?
謎が謎を呼び、どんどん迷い込んでゆく。

そして、後半はサスペンス色が強くり、
ハラハラする展開にページをめくる
手が止まらなくなる。

一体、犯人は誰なのか?全く見当がつかない。

意味深な作中作で惑わされ、
殺害現場に残された不可解な
メッセージが真相解明を阻む。

さらにラストに待ち構える衝撃と
戦慄の展開に背筋が凍る!

犯人当ての醍醐味がこれでもか?と
堪能できる衝撃作。

『見知らぬ人』
著者:エリー・グリフィス著/上條ひろみ訳
出版社:東京創元社(文庫)
価格:¥1,210(¥1,100+税)

探偵小説に新たなヒーロー登場!「IQ」

日系アメリカ人のジョー・イデが生み出した
魅力的な青年探偵、アイゼイア・クィンターベイ、
通称「IQ」。

ロスアンゼルスに住む黒人探偵。
高校生の時、目の前で愛する兄の
事故死を目撃。
そのトラウマを抱えつつ、探偵業を営む。

ある理由で大金が必要になった
IQは、腐れ縁の相棒・ドットソンの
口利きで、大物ラッパーから仕事を
請け負うことになった。

極度のスランプに陥り、自分の殻に
閉じこもって自堕落な生活を送る
大物ラッパー・カル。
ある日、巨大な闘犬・ピット・プルに
襲われた。
そして、IQたちにその犬を使う殺し屋を
探し出して欲しいという異常な依頼してきた。

IQは、そんな途方もない依頼を全力で追う。

IQにとって兄の言うことは絶対だった。
兄を失った今も時々言葉を思い出す。
それに従って生きてきたIQは、
自分なりの正義を秘めていた。

カルの部下やプロデューサーたちは、
そんなことはカルの妄想だから適当に
調査して終わりにするようにIQに
提案するが、IQはNOを突き付け
調査を続行する。

子どものころから頭脳明晰だった
IQは鋭い洞察力と捜査方法で
真実に近づいてゆく。

ロスの黒人コミュニティが舞台。
さらに生粋の黒人ギャングと
ヒスパニック系ギャングの抗争を背景に
アクションシーンあり、まるで
映画のようにスピーディーな展開が
この作品の魅力。

その中でもストイックに生きるIQの
姿が胸を打つ。

コナン・ドイルをこよなく愛する著者。
そのリスペクトが本作品中にも登場する。

シリーズ第2作「IQ2」も発売中!

『IQ』
著者:ジョー・イデ著/熊谷千寿訳
出版社:早川書房(文庫)
価格:¥1,166(¥1,060+税)

クリスティデビュー作で、ポアロ初登場作品「スタイルズ荘の怪事件」

高校生時代、アガサ・クリスティが
好きで読んでいた。
でも、超有名な作品しか読んで
いなかった。(映画化作品寄り)

それでアガサ・クリスティを久々に読んだ。
創元推理文庫で新訳が発売されたから。
クリスティのデビュー作でポアロ初登場の
「スタイルズ荘の怪事件」。
なんと、この作品は未読だった!

イギリスの片田舎にある「スタイルズ荘」の
女主人が毒殺された。
療養休暇中のヘイスティングスは、旧友に
誘われ、「スタイルズ荘」に滞在していた。
毒殺された女主人というのは、旧友の継母だった。

夫の遺産で血のつながらない二人の息子を
慈しみ育てた。多少性格に難はあったが、
周囲の人に気を配れる、優しい人だった。

ところが、最近になって20歳も年下の
男性に恋をし、周囲の反対を押し切って
結婚してしまった。
誰の目にも明らかに財産目当てに映っていたので、
夫が女主人を毒殺したのだと誰もが思った。

ヘイスティングスは、偶然にもベルギーで
優秀な警察官だった、エルキュール・ポアロと再会する。
そして、この毒殺事件の捜査を旧友に依頼させた。

殺人に使用された毒はストリキニーネ。
誰がいつどのようにして飲ませたのか?

事件現場に残っていた様々な遺留品。
粉々に砕けたコーヒーカップ、
燃やされた遺言状、
そして、事件前の誰かとの諍い。
周囲の人間の証言から、ポアロは
事件の真相に繋がるピースをはめ込んでいく。

ヘイスティングスはポアロが一人で何やら
調べているのが気に入らない。
自分の推理をポアロに話しても全く
取り合ってくれない。
ポアロに、どうしてわからないのですか?
ヒントはそこにありますよ。
と言われても全くわからない。
そんなヘイスティングスの不満は読んでいる私たちも感じる。
一体どこまで調べがついているんだよ~
と突っ込みをいれたくなる。
ヘイスティングスの迷ワトソンぶりが面白い。
しかし、ポワロはヘイスティングスの
何気ない言葉から、事件の真相にたどり着くのだ。

ポアロの灰色の脳細胞が冴えわたる!
最高のデビュー作。
もう一回読むと別の意味が浮かび上がるらしい。
再読必至!

訳者は、あのアンソニー・ホロヴィッツ
作品の訳を担当した、山田蘭さん。
海外小説にある、独特の言い回しを
とても美しい日本語でわかりやすく翻訳。
それでいて、海外ミステリーの雰囲気を
壊していない。

読みやすさと面白さでいっき読み。

『スタイルズ荘の怪事件』
著者:アガサ・クリスティ著/山田蘭訳
出版社:東京創元社(文庫)
価格:¥968(本体¥880+税)

ラストに唖然!長編海外ミステリー「瞳の奥に」

ニューヨークタイムズベストセラー
ランキング1位に輝いたミステリーの
翻訳本「瞳の奥に」が発売中です。

海外大物ミステリ作家からも絶賛の嵐!

一人の男性を巡って起こる二人の女性の愛憎劇!?

一人は男性の妻・アデル。
もう一人は、男性の部下で愛人となるルイーズ。

しかし、ルイーズは妻のアデルとも
友情関係になってしまい、罪悪感を
感じながらも男性との不倫を解消する
ことができず悩み苦しむ。

さらに、女性二人は同じ病気を患っていた。
それは「夜驚症」。一種の精神疾患。

物語はアデルとルイーズ、二人の目線で
語られ、間に「かつて」という章が登場。
それはアデルの過去が語られる。

物語を読み進めると次第に微妙な違和感を感じてくる。
それが何なのか?何が起こっているのか掴み切れない。
何かとんでもない秘密が隠されているような雰囲気が
漂っている。そして、読者は翻弄され続ける。

その微妙な違和感の正体が徐々に明らかになるに
つれ、恐ろしい真実が見え隠れしてくる。

そして、クライマックスは予期せぬ結末どころの
話ではない!言葉では言い表すことのできない
ほどの衝撃が襲う!想像を超えたラストに絶句する!
こんな結末誰が予想できるだろう!?

このラストを創り出した著者の発想力が
凄い!絶対に誰にもわからない!

約500ページ強の大長編、ロマンスが絡んだ
サスペンスミステリー。
しかし、翻訳が非常に良く、アップテンポで
読める。読みだしたら止まらない!

大長編だということを忘れるくらいの
面白さだ。

『瞳の奥に』
著者:サラ・ピンバラ著/佐々木紀子訳
出版社:扶桑社(文庫)
価格:¥1,250(税別)

海外サスペンスの醍醐味!「パーキングエリア」

ツイッターのTLで紹介されていた
テイラー・アダムスの「パーキングエリア」
(東京創元社)を読みました。

久々に海外サスペンスの醍醐味を
味わいました。

女子大生のダービーはクリスマスイブの前夜、
姉から「母、危篤」の知らせを受け、
大雪の中車を飛ばし母の元へ向かう。

しかし、天候は悪化し車は動かなくなった。
仕方なく途中のパーキングエリアで様子を
見ることにした。

立ち寄ったパーキングエリアには
すでに4人の男女が悪天候で
足止めを食らっていた。

ダービーは母のことが心配で、携帯が
繋がるところはないかと外に出た。
しかし、アンテナは立たずあきらめて
室内に入ろうとした時、偶然1台の車の中
に少女が監禁されているのを目撃してしまう。

この中に誘拐犯がいる!?
誰なのか?
天候は悪化の一途を辿り、誰もが
このパーキングエリアに留まるしかない。

少女の監禁を知ったのは、ダービー一人。
携帯は繋がらず、夜明けまで救援は
見込めない。頼れるのは自分だけ!
自分一人で助け出すことは出来るのか?

少女を助け出す!ただその一念。
ダービーの勇気には頭が下がる。

そして、狂気の誘拐犯の執拗さが
人間の恐ろしさを倍増させている。
海外サスペンスの面白さは、犯人が
禍々しいほどに恐ろしく描かれて
いることだと思う。

猛吹雪の夜、極限状態の中で
繰り広げられる、手に汗握る
ノンストップサスペンス!

サスペンスにふさわしい
スリリングな翻訳で読みやすく
とても面白かった!

『パーキングエリア』
著者:テイラー・アダムス/東野さやか(訳)
出版社:早川書房(文庫)
価格:¥1,080(税別)