寿雪の秘密が明らかになる!?「後宮の烏6」

シリーズを重ねるごとに面白さが増す
白川紺子さんの「後宮の烏」。
シリーズ第6弾を読みました。

5巻のお話は、
高峻は様々な伝手をたどり寿雪を
烏妃から解放する術を探る。
絡まった糸をほぐす・・・。
初代烏妃・香薔の過ちを正すこと。
それは香薔が烏妃の中に閉じ込めた
烏蓮娘娘を解放すること。

自分は自由になれる・・・
それは喜ばしいことなのに。
自由になった自分の未来を思い描いた時、
強烈な喪失感を感じる寿雪。

そんな複雑な想いを抱きつつ
その日がやってきたのだ。

寿雪が解放される!?
ところが、思いもよらない事態が発生した。

そして6巻は、
噴き出した水によって黒く染められた
寿雪の髪はその色がすべて洗い流され、
銀髪が衆目にさらされてしまった。
前王朝の血をひく証・・・。
寿雪と高峻がひたすらに隠し続けた
秘密が知られてしまったのだ。

さらに、寿雪の魂は何処かへと去り、
代わりに烏が宿った。

誰もが寿雪の心配をする中、
衣欺ハが行方不明になってしまう。

寿雪の魂を呼び戻すためには肉親の存在
が必要だとされたが、彼女の両親はすでに
亡くなり、高峻は寿雪の肉親の捜索をするが・・・。

さらに、烏の半身探しに誰もが躍起になる。

寿雪が全王朝の血を引いてると知った
沙那賣がどのような出方をしてくるのか?
高峻は沙那賣の長男に探らせることに・・・。

これまでは、後宮内で起こる物語が中心だったが、
王朝全体、そして神々の因果にまで物語は
広がり、壮大なスケールになってゆく。
そして、新たな局面へと繋がる!

怒濤の展開が待っているのか?
7巻が楽しみだ。

『後宮の烏 6』
著者:白川紺子
出版社:集英社オレンジ文庫
価格:¥660(本体¥600+別)