静かなる完結編!「後宮の烏7」

シリーズいよいよ完結となる
白川紺子さんの「後宮の烏」。
シリーズ第7弾を読みました。
これで終わってしまうと思うと
寂しい気持ちになってしまう。

自分は自由になれる・・・
それは喜ばしいことなのに。
自由になった自分の未来を思い描いた時、
強烈な喪失感を感じる寿雪。
複雑な思いに戸惑う。

神の境界である、界島へ渡ろうとする
寿雪だったが、海底火山の噴火で海路は
閉ざされてしまった。

噴火の原因が、鼇の神が楽宮の海神を
怒らせたことだとすれば、鼇の神を
倒すことで怒りは収まる。そのためには、
烏の半身である黒刀を手に入れなければならない。
しかし、海底噴火により海を渡ることは出来ず、
それでは鼇の神を倒すことができないという
堂々巡りだった。

一方、界島を歩く白雷の手に烏の半身である
黒刀が握られていた!?
寿雪の運命はどうなるのか?
寿雪の夢は叶えられるのか?

そして、解き明かされる沙那賣一族の謎。
沙那賣一族兄弟の行く末も描かれる。

クールな関係の高峻と寿雪のように
穏やかなラストに感動した。
二人にふさわしい結末だと思った。

でも少し物足りないので、番外編とか
出してくれると嬉しいかも。

アニメ化で10月から放送なので、視てみたい!

『後宮の烏 7』
著者:白川紺子
出版社:集英社オレンジ文庫
価格:¥660(本体¥600+別)