「凄く面白い」それしか言いようがない!「追憶の夜想曲(ノクターン)」

驚異のリーガルサスペンス、中山七里さんの『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』
続編が出ました!!『追憶の夜想曲(ノクターン)』。
「贖罪の奏鳴曲」は、大きな負の過去を持つ、辣腕弁護士‘御子柴礼司’が
保険金殺人事件の真相を暴く!鮮やかな逆転法廷劇はまさに
「まさか、まさか」の連続だった。
久しぶりに、めちゃめちゃ面白いサスペンス小説を読んだなあ~と
感心していたら、嬉しいことに続編が!!
この続編、読み終わった後思わず「これ、凄い!前作より面白いわ~」と
声が出てしまったのでした。

追想の~

「贖罪の~」で重傷を負い、入院していた御子柴であったが、
退院するとすぐに動き出した。
目的は、夫を殺害し一審で16年の実刑判決を受けた主婦の弁護だ。
その主婦は量刑不当で控訴したのだ。
お金にならない事件には身が入らない弁護士から強引に
交代させた御子柴はすぐに公判記録を調べなおす。

高額報酬を要求する、悪徳弁護士で通っている御子柴が、
なぜお金もないこの主婦の弁護を買って出たのか?
周囲は御子柴の態度に不気味なものを感じた・・・。
一方、検察側は、弁護士が御子柴に交代したことを知ると、
検事正である、岬恭介が自ら法廷にたつと言い出す。
過去に岬は御子柴から屈辱的な負けを喫していたのだ。
報復するチャンスが目の前に転がり込んできた!
優秀な検事と、悪辣な弁護士との法廷対決!
軍配はどちらにあがるのか!?

ハラハラドキドキの法廷対決も読みどころ。
いつもはクールな御子柴が、岬検事の切り返しに
焦るシーンもある。
だが、御子柴は岬の上を行く。主婦の過去を
調べることで、すべてを覆す考えだった・・・。
次々と明るみに出る、夫婦の関係。
母親としての顔・・・。
当初は支離滅裂であった、主婦のイメージが
全く変わってしまうのだ・・・。
しかし、法廷対決以上に面白い!!全く予想だにしなかった
事件の真実。(鳥肌ものですよ~)
クライマックスの超どんでん返しは言葉にならない
衝撃です!!

『追憶の夜想曲(ノクターン)』
著者:中山七里
出版社:講談社
価格:¥1,600(税別)