めちゃめちゃリアルで恐い!「祝山」

8月になりました。
8月の読書と言えば、ホラー小説。
本の学校のミステリー棚にも
ホラー小説コーナーを設置しました。
その中でも、一押しアイテムにしています、
加門七海さんの「祝山」・・・。
ほんとに恐かったです。

祝山

ある日、作家・鹿角(かずみ)は友人からメールをもらう。
それは、廃墟へ肝試しに行ったあとから友人の周りで
奇妙なことが起こっているので、相談にのって欲しいとの内容だった。
鹿角はホラー小説を得意とする作家で、締切間近の作品を抱え、
ネタになればいいかな、という軽い気持ちで友人に会ったのだが、
廃墟で撮影したと思われる写真を見せられた瞬間、
強烈な嫌悪感と恐怖感が身体中を駆け抜けた。
そして否応なく巻き込まれてしまう・・・。

これは著者が体験した出来事がベースなっているため、
幽霊と遭遇したとか、凄まじい霊現象に襲われたとかそういう怖さではなく、
肝試しに行った友人たちが、徐々に壊れていく過程がリアルで怖い。
まるで、恐怖体験記を読んでいるような感じ。
‘祟られる’という不気味な怖さがじわじわと迫ってくる。
さらに、「祝山」の本当の意味が分かった時の衝撃!
まじで肌が粟立ち、ぞっとしました!

面白半分の肝試しは絶対にだめだよな~
さらに神聖な場所でも何かの謂れがあるかもしれないので、
そこのものはむやみに持ち帰らない方が良いと思うし・・・
多分、写真もやめておいたほうがいいのかも・・・。
などなど、読んでいてすごく考えさせられた。

で、家に置いておくのが怖くて、ホラー好きの友人に
貸しています。

『祝山』
著者:加門七海
出版社:光文社
価格:¥476(税別)