海外イヤミスの極致!「ゴーン・ガール」

同僚から薦められて読みました。

海外の嫌~なミステリー、「ゴーン・ガール 上下」ギリアン・フリン著です。

人間の深層心理や、マイナスな感情が巧みに描かれていて、
読者を翻弄します。そのうまさに、海外では
ベストセラーになった作品!
そしてこの作品には、驚くべき仕掛けが施してあるのです。

ゴーンガール

ニューヨークで雑誌のライターをしていたニック・ダンは、
電子書籍の隆盛で、仕事を失ってしまう。
そんな頃、田舎にある実家では、父親が認知症を患い、母親が
余命いくばくもない病魔に侵されたと妹から知らされる。
二人の介護を妹一人に任せてはおけず、ニックは実家へ帰る決心をする。
そして、妻のエイミーとともに田舎へ帰ったニックに、耐えがたい
結婚生活が待っていた・・・。

妻エイミーとは出会ってすぐに恋に落ち、結婚。
気の合う二人は結婚後も幸せな家庭を築いていたが、
田舎での生活を始めてから、二人の気持ちにすれ違いが
生じるようになる・・・。

そして、結婚5周年の記念日、エイミーが突然謎の失踪を遂げる。
家には争った形跡があり、確実なアリバイのない夫・ニックに
嫌疑がかけられる。
夫が語る、結婚生活と交互に挿入される妻の日記。
異なる二つの物語が重なるとき、驚愕の真実が
浮かび上がる。

大胆すぎる仕掛けと意表を突く展開に驚きの連続!
さらに、人間のネガティブな感情のオンパレードが
この作品の最大のテーマだ。
虚栄心、嫉妬、保身、裏切り、敗北感、復讐心
欺瞞、執着、支配欲、憎悪、これらの感情から
生まれる、嘘!嘘!嘘!
濃密に描き出される負の感情に、どれだけ耐えられるのか?

全米で200万部を記録した、スケールの大きなイヤミスの決定版です。

『ゴーン・ガール 上下』
著者:ギリアン・フリン
出版社:小学館(文庫)
価格:上下各¥752(税別)