警察小説に新風?!「ACT 警視庁特別潜入捜査班」

「もぐら」「D-1警視庁暗殺部」など、
異色の警察小説を描く、矢月秀作氏の新刊が発売!
タイトルは「ACT 警視庁特別潜入捜査官」です。
これがとっても面白い!

ACT

振り込め詐欺の実行犯が逮捕された。
その経歴には、ホームレス救済の名のもとに勤務した
仕事から犯罪組織に取り込まれていった形跡があった。
さらに与党大物代議士と大物弁護士の名も上がっている・・・。
通常の捜査が困難と判断した警察上層部は、潜入捜査専門の
極秘部署・UST(Undercover investigation special team)
のメンバーを招集した。

普段は冴えない演劇青年・田宮一郎。
いつも舞台監督に才能なし!役者なんか
やめちまえと怒鳴られている毎日。
だが、田宮はUSTきっての名優だ。
潜入捜査に入る前からの壮絶な準備で
徹底的にその役に成り切ることが出来る。

潜入捜査班のメンバーたちは、それぞれ役に成り切り
NPO法人「キボウノヒカリ」、大物弁護士事務所、
ホームレスが集まる上野公園の3つの潜入先へ向かった。
田宮は、「犬塚健」という名で上野公園へ新参ホームレスとして
潜入した。やがて、「犬塚健」に「キボウノヒカリ」が接触
してきた。田宮は闇組織へ一歩踏み込むことに成功する。

振り込め詐欺の実態、NPO法人を装いながら
巧妙に犯罪を企てる組織の実態がリアルに描かれ、
圧倒させられる。
弱いものは、自覚なしに犯罪に手を染め、
使い捨てられてゆく状況が詳細に描かれている。

その巧妙な組織犯罪に対処するために極秘に設立
された特別潜入捜査班・UST。

自らの命の保障さえない危険な任務をUSTの
メンバーが背負ってゆく。

命を張った彼らの活躍は読みごたえあり!
田宮一郎のかっこよさがたまらない!
警察小説のニューウェイブ!

『ACT 警視庁特別潜入捜査班』
著者:矢月秀作
出版社:講談社(文庫)
価格:¥770(税別)