面白すぎる!「ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女 上下」

北欧ミステリー小説の面白さに目覚め、いくつか
読んできましたが、長いというだけで、ちょっと
敬遠してきた「ミレニアム」をやっと読み始め
ました。
3部作なので、まずは第1部から。

読み始めてすぐに、尋常でない面白さに
はまってしまいました!
続きが読みたくて仕事が手につかなかったくらいです。

ミレニアム1上

ミレニアム1下

ミレニアム誌の発行責任者・ミカエルは、大物実業家の違法行為を暴く
記事を発表したが、名誉棄損で訴えられ、有罪が確定。
ミレニアム誌から離れることになった。
そんな折、大企業のグループの前会長である、ヘンリック・ヴァンゲルから
ある依頼を受ける。
40年前、ヴァンゲル一族が暮らす孤島から、ヘンリックの兄の孫娘・
ハリエットが失踪。その事件を調査することだった。
事件当時、地元の警察を総動員し捜索したが、いまだに謎に包まれていた。
すでに死んでいるのであれば、だれがハリエットを殺害したのか・・・?
ミカエルは途方もない依頼に一度は断ろうと思ったが、
ヘンリックが出した条件で引き受けることにする。
かたや、大手警備会社で調査を担当する、超優秀な女性社員・リスベット。
彼女はコンピューターを駆使し依頼以上の結果を出す凄腕調査員。
調査の過程でミカエルのことを調べ、彼に興味を抱く。
ヘンリックが自分のことを秘かに調べあげたことに憤りを感じたミカエルは、
自分の調査資料を確認。そこにはミカエルのパソコン上のデータも添付されていた。
パソコンをハッキングされたことに驚愕したが、それ以上に、調査内容の正確さ、
緻密さに驚いたミカエルは、調査した本人、リスベットに会いに行く。
リスベットは、突然現れたミカエルに不信をいだきつつも、ミカエルの不思議な
雰囲気にのまれ、ミカエルに協力することを決める。
二人は膨大な資料を徹底的に調べるが、決定打が出ない。
謎が謎を呼ぶが、あるキーワードがきっかけでいっきに調査は進む。
だが、彼らの調査を快く思わない者がいた・・・。

北欧と言うと、福祉が充実し、特にスウェーデンは住みやすい国ランキング
では毎年上位にあがる。
しかし、「ミレニアム」に描かれるスウェーデンは様々な問題を抱えた国だ。
そういう社会問題をバックに、忌まわしい事件、愛、復讐が描かれていて、
物語の面白さが一層際立っている。

この後に続く「ミレニアム2」「ミレニアム3」がどんなドラマになるのか
楽しみでワクワクする。

『ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女 上下』
著者:スティーグ・ラーソン著/ヘレンハルメ美穂訳
出版社:早川書房(文庫)
価格:上下各¥800(税別)