好評の「八咫烏」シリーズ第2弾!前作を上回る面白さ。

著者の阿部智里さんが、二十歳で松本清張賞を受賞した
ファンタジー小説「烏に単は似合わない」。
八咫烏が支配する世界で、世継ぎのお后選びが始まった!
4人の美しい姫たちが后の座を巡って争う!
華麗なファンタジー小説だと思って読んだらとんでもない!
生々しい「女性の本質」、陰謀渦巻く大奥の
世界を描いた衝撃作!!

そしてこのシリーズ第2弾は、第1弾で描かれている
お后選び真っ最中、当の世継ぎはどうしていたのかが描かれている。
今度は世継ぎ・若宮側の視点で描かれた、さらなる衝撃作。

烏主

優秀な兄宮を差し置いて、世継ぎの座に就いたうつけの若宮。
そんな若宮の側仕えに抜擢されたのは、垂水の郷長の次男・雪哉。
雪哉は、垂水郷でも評判のぼんくらだった。
うつけの若宮についたぼんくらな次男・・・・。
世継ぎだというのに、若宮には雪哉と若宮付き近衛隊の澄尾の
二人しか付いていない。若宮の館には人の気配がなかった。

若宮は雪哉に無理難題を言いつける。
しかし、雪哉はそれを何なくやり遂げた。
若宮の本性を見抜いた雪哉。
雪哉の本性を見抜いた若宮。二人は意気投合する。

お后選びにかこつけた大貴族の勢力争い、権力争い。
どす黒い思惑の中で、常に命を狙われる若宮。
雪哉は、孤立無援の若宮を守るべく、忠誠を誓う!

「烏に単は似合わない」は、4人の姫たちの
思惑を描きながら、皇子が現れない内に進む
ミステリアスな事件と女性たちの足のひっぱりあいを描いた
イヤミス仕立ての物語。

そして、第2弾「烏は主を選ばない」は
第1弾のミステリアスな事件の真相を描き、若宮と雪哉を
主人公にさらなる陰謀をミステリに仕立て描いている。
2冊続けて読むことにより、どちらの事件の真相も
よりはっきりとわかるようになっていて非常に面白い。
また、登場人物たちがとても魅力的だ。
特に若宮のキャラは若い女子に受け入れられそうな要素が
詰まっている!
さらにこのシリーズの世界観がしっかりと定まってきて、
もっとこのシリーズが読みたくなってくるのだ。

嬉しいことに、シリーズ第3弾が昨年発売、そして今年7月には
第4弾も発売された。
このシリーズにはまった私には嬉しい限り!
続きを読むぞ!

『烏は主を選ばない』
著者:阿部智里
出版社:文藝春秋(文庫)
価格:¥670(税別)