衝撃!悪魔憑きの正体!「バチカン奇跡調査官12 悪魔達の宴」

「バチカン奇跡調査官」シリーズ最新刊、「悪魔達の宴」。
‘悪魔が少女に憑依する’というシリーズ中で一番恐怖を覚えた作品。

しかしそれは本当に悪魔の仕業なのか・・・?

バチカン悪魔宴

クリスマスの夜、4人の少女たちは人目を避けて儀式を始めた。
だが、その儀式の途中で一人の少女が恐怖にかられ逃げ出す。

新年を迎えたドイツ、ニュルンベルグ。
その市長が、フラウエン教会のベックマン司祭に
「娘に悪魔が憑いた・・・」と告白した。
ベックマン司祭は、エクソシズムの講義を受けたという
若き神父・トビアスとともに市長の娘・ヘンリエッテを
見舞う。そこで二人が見たものは、おぞましき姿に変貌した
ヘンリエッテだった。
二人は早速、バチカンへ助けを求める。
バチカンは、エクソシストの講義を受けたロベルトと
イタリアに住むベテランエクソシスト、ジャンマルコ・ジャンニー二
の二人をドイツ・ニュルンベルグに派遣した。
その頃、トビアス神父はたった一人で、悪魔に憑依された
ヘンリエッテと戦っていた。
だが、精神的にも肉体的にも疲れ果てていたトビアス神父にも
悪魔の手が伸びようとしていた・・・。

一方、ニュルンベルグ駅に降り立ったロベルトとジャンマルコは、
駅で不気味な魔法陣を眼にする。
この頃、駅では連日決まった時刻に人が死ぬという怪現象が発生していた。
そして、街では至る所で‘悪魔’の目撃情報が報告され、住民たちの
恐怖心は日毎に募っていた。

ロベルトとジャンマルコは、トビアス神父と合流し、3人で
ヘンリエッテの悪魔祓いを始めるが、ベテランのジャンマルコを
もってしても容易に祓うことが出来ず、日に日に憔悴してゆく。

そんな時、平賀の弟・良太は兄からロベルトの悪魔祓いの話を聞き
平賀にロベルトの元へ行くようにアドバイスをする。
良太に何かを感じた平賀は、早速ロベルトの元へ向かった。

そして、ロベルト、ジャンマルコ、平賀の3人は悪魔と対決することになる。

殆どが悪魔祓いの難儀なシーン。読んでいると恐くなる。
本当に少女に悪魔が憑依していると感じる。
今回も、吸血鬼事件の時と同じように、科学で解明することが不可能な
状況になったのでは・・・と思う。
しかし、平賀の冷静かつ冷徹な科学者の眼が真相を暴くのだ!

シリーズ中、一番恐くて、多分一番面白く、印象に残る作品!!

『バチカン奇跡調査官 悪魔達の宴』
著者:藤木稟
出版社:KADOKAWA (角川ホラー文庫)
価格:¥680(税別)