八咫烏シリーズ第4弾「空棺の烏」はエリート武官を目指す少年たちの成長物語!

シリーズを重ねるごとに面白さが増す、「八咫烏」シリーズ。
第4弾「空棺の烏」は、エリート武官を育成する機関「勁草院」で
自らのを限界に挑み、最強の武官を目指す少年たちの成長物語。
少年たちの切磋琢磨する姿と、身分を超えて仲間として支え合う
姿に感動します!!

空棺の烏

『黄金の烏』で突如出現した八咫烏を喰らう大猿との死闘で
山内に危機が迫っていることを痛烈に感じ、日嗣の御子である
若宮を守るために、「勁草院」に入学した、雪哉。
「勁草院」とはこの世界を統治する宗家の近衛集団
「山内衆」を養成するための訓練学校だ。
貴貧を問わず、山内の15歳から17歳の少年たちが集められ、
全寮制で上級武官になること目指す。
そこでは、厳しい生活が待ち受けている。
雪哉は若宮の元近習であったこと、名門の北家の出であることを隠し、
「勁草院」へ入ったが、またまた若宮派と若宮の兄・長束派の対立に
巻き込まれてしまう。
若宮派の超優秀なお坊ちゃま・西家の御曹司・明留と
若宮の兄・長束を再び皇太子へと推す南家系統の公近との対立だ。
そんな二人の対立をのほほんとして見つめる雪哉。
そこへもってきて、二人の父である金烏代の意向ばかりを重視する
教授陣も何かと雪哉たちを目の敵にする。

さらに、実力主義が前提の「勁草院」で貴族階級出身の宮烏と
庶民階級出身の山烏の身分格差が生じてしまう。
山烏出身で雪哉と同室となった茂丸、武術では天才的な腕をみせる千早
もこの争いに絡んでくるのだ。

そんな中、若宮の即位がほぼ決定したにも関わらず、
神官たちによって即位の延期が決まるという事態が起こった!
一体何故!?そして!またもや猿が出現!?

「勁草院」を舞台に、雪哉、明留、茂丸、千早という四人の少年たちが
いかに成長してゆくのか?
彼らの友情物語と成長譚が、今までにない「八咫烏」シリーズの世界を
見せてくれる。このシリーズの世界観がこの4作目にして
固まったという感じがする。
シリーズ最高傑作と言っても過言ではない!
次回作も期待大!!!

『空棺の烏』
著者:阿部智里
出版社:文藝春秋
価格:¥1,500(税別)