「ベルばら」大好きな人におススメ!「紅霞後宮物語」

あまりミステリーっぽくないけれど、たまたま手に取って
読んでみました。「紅霞後宮物語」!
面白すぎてはまりました。

著者の雪村さんが子供のころから大好きという、
中国歴史、後宮もの、戦う女性など
好きに満たされた作品で、読んでいると
著者のこだわりがまっすぐに伝わってきて、
楽しくて仕方ありませんでした。
第1作を読むと絶対に続きが読みたくなります。
発売当初はこれきりで、続きが出るなんて考えてもみなかった
ようです。でもあまりの面白さに続きが読みたい読者が
続出!だからシリーズ化になったのでしょう。
現在シリーズ4巻目が発売中です。

kouka_cover-h1_0407

身分の低い農民だった関小玉(かんしょうぎょく)は、
家族を養うために女の身でありながら軍人となった。

小玉は、数々の戦で手柄をたてその功績でどんどん出世した。
優秀な部下も育てたので、小玉の軍は最強となった。
その時、小玉は文林(ぶんりん)という超イケメンの部下を持った。
文林は、リーダーの補佐能力に優れ小玉をよく補佐した。
そして、二人はいつかきっと一緒になるだろうと、自分たちも
また周りからもそう思われた・・・。

ところが、文林が皇帝になってしまった!
先帝からの信頼が厚かった文林は、実は先々帝の庶子だったのだ。
血筋から言えば正当な皇帝継承者。
先の皇帝は文林にすべてを託し早逝した。
文林が皇帝になってから、戦は確実に減っていった。

戦上手の小玉の出番はなく、日々軍事訓練に明け暮れていた。
そんな時、皇帝となった文林が小玉に会いにきた。

彼は小玉に「後宮に入ってくれ」と言った。
小玉は、「ふざけるな!」と皇帝・文林を殴りたくなった。
だが、文林はこのままでは小玉の能力が活かされないと
判断し後宮入りを提案したのだ。
しかも「皇后」として!
皇帝の命令には逆らえない・・・。小玉は仕方なく了承した。

そして後宮に入り、皇后として優雅に生活する日々・・!?
んな理由はない!一旦は女を捨てようとした小玉だ。
女官たちを日々苛立たせながらやりすごす毎日。

そして、小玉がやっと後宮に落ち着いた頃、事件は起こる・・・。

元軍人、男勝りの皇后さま。後宮の空気などもちろん
読まない、読めない!マイペース皇后さまに後宮は大混乱!
ついでに後宮に潜む‘闇’を目覚めさせてしまった!

そんな皇后と文林の運命は如何に!?

男勝りの女性が主人公というと、「ベルばら」の
オスカル様を彷彿します。

まさに「ベルばら」大好きだった世代の女性におススメの
超!衝・笑撃の後宮物語。
これを読んだらあまりの面白さにはまること間違いありません!

『紅霞後宮物語』
著者:雪村花菜
出版社:KADOKAWA(富士見L文庫)
価格:¥580(税別)